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自然科学は数学を用いて理解、考察、表現されています。すなわち自然科学における言語の役割を担っているのは数学であり、薬学を学ぶ上でもリテラシーとして不可欠なものです。「数学1」は微分学を中心に、数学を得意としない学生にも下記目標が達成されるよう、丁寧な解説で授業を進めていきます。数学は言語である以上「慣れ」が必要です。積極的に手を動かして、つまり演習問題を数多く解くことによって、数学を身につけて下さい。
●一般目標(GIO)
薬学を学ぶ上で基礎となる数学に関する基本的知識を習得し、それらを薬学領域で応用するための基本的技能を身につける。
●到達目標(SBOs)
関数の概念を理解し、それを説明できる。
有理関数や指数対数三角関数等初等関数の概念を理解し、それを用いた計算ができる。
関数の極限と連続性の基本概念を理解し、それを説明できる。
微分法の概念を理解し、それを用いた計算ができる。
多変数関数の概念を理解し、それを説明できる。
偏微分法の概念を理解し、それを用いた計算ができる。
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教科書に沿って主に講義形式で授業を行います。レポート、小テストも適宜行います。
●準備学習や授業に対する心構え
本科目の準備学習(前提となる知識)は「高等学校教科の数学I,II,A,B」です。各回の授業では復習が絶対不可欠です。抽象的理解だけではなく、具体的な問題が解けるよう、各授業後には必ず十分な復習をして下さい。
●オフィス・アワー
在室時、B棟1階個人研究室(17時30分迄)。 |
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出席、レポート、小テスト、定期試験等で総合的に評価します。 |
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書名 |
著者名 |
出版社名 |
『薬学のための微分と積分』 |
土井 勝 |
日科技連出版社 |
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書名 |
著者名 |
出版社名 |
『科学技術者のための基礎数学』 |
矢野健太郎、石原 繁 |
裳華房 |
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回 |
項目 |
授業内容 |
1 |
基礎概念 |
基礎的な概念の復習、初等関数
(関数の概念を理解し、それを説明できる。初等関数を用いた計算ができる。) |
2 |
関数の極限と連続性 |
関数の極限、連続関数、中間値の定理
(関数の極限と連続性の基本概念を理解し、それを説明できる。) |
3 |
様々な関数 |
合成関数、逆関数、媒介変数表示 |
4 |
微分法の基礎 |
微分の諸定義、基本性質
(微分法の概念を理解し、それを用いた計算ができる。) |
5 |
微分法の公式 |
合成関数、逆関数、媒介変数表示の微分法 |
6 |
導関数の計算 |
初等関数の微分、対数微分法 |
7 |
高階微分法の基礎 |
高階微分の定義、ライプニッツの公式 |
8 |
平均値の定理 |
平均値の定理、ロピタルの定理 |
9 |
テーラーの定理 |
テーラーの定理 |
10 |
テーラー展開 |
テーラー展開とその応用 |
11 |
微分法の応用 |
関数の増減と極値 |
12 |
多変数関数 |
多変数関数の定義、極限、連続性
(多変数関数の概念を理解し、それを説明できる。) |
13 |
偏微分法 |
偏微分の諸定義、偏微分の計算
(偏微分法の概念を理解し、それを用いた計算ができる。) |
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