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領域統合型先端科学特論 

開講情報
大学院 後期 1単位 必修
担当教員
教授 石田 寿昌 教授 天野 富美夫 教授 辻坊 裕
教授 藤本 陽子 教授 土井 光暢 教授 田中 麗子
教授 高岡 昌徳 教授 浦田 秀仁 教授 三野 芳紀
教授 春沢 信哉    
備考
授業の目的と概要
 薬科学専攻のカリキュラムにおいては、3領域に分けて特論、特別演習などを設定し、それぞれ基礎と応用について履修するが、本特論は、基礎的知識を身につけた段階で、3領域における先端的研究事例等を解説し、理解を深める。
授業の方法
(オムニバス方式/全10回)
3領域で行われている研究内容に密接に関連し、かつ、薬科学専攻に相応しい研究課題を選考し、その先端的研究成果を、学内あるいは学外講師により、講演形式で講義する。
●授業に対する心構え
講義内容の概要を予備知識として把握し、理解度を深めるように努める。
成績評価法
各領域が課すレポート(80%)と受講態度(20%)により評価
授業計画
項目 授業内容
1 分子構造・機能解析領域
(石田寿昌)
分子構造・機能解析に必要な基本的研究手法を駆使した実践的な薬物設計・開発に関する先端的研究として、蛋白質等の受容体の立体構造を基にした創薬 (Structure Based Drug Development)について解説する。
2 分子構造・機能解析領域
(辻坊 裕)
感染症に対する新規な治療薬を開発するためには、宿主生体内における病原微生物の巧みな生存戦略を支える遺伝子発現のネットワークを解明しなければならない。このような研究に関する最新の話題を提供し、解説する。
3 創薬化学領域
(春沢信哉) 
ヒスタミンH4 (H4R) 受容体は、新しく発見された受容体である。その生理学的役割の解明には、選択的H4Rリガンドの開発が必要である。H4Rリガンドの開発について現状を解説する。
4 創薬化学領域
(浦田秀仁)
環境刺激が引き起こすDNAの多様な立体構造変化を基盤とするセンシングナノデバイスなど、化学合成オリゴヌクレオチドのナノ素材としての先端技術について解説する。
5 創薬化学領域
(土井光暢)
最先端の分子グラフィックスシステムが提示する非常に精緻な画像を、分子構造が本来もつ情報精度に基づいて多角的に理解するために必要な知識を解説する。
6 創薬化学領域
(田中麗子)
新薬開発における最近のトピックスのうち、老年期に多発する癌、アルツハイマー病、脳梗塞、うつ、等の疾病の予防、治療薬の最前線について解説する。
7 生命・環境科学領域
(天野富美夫)
マクロファージ活性化などの食細胞の機能を介した自然免疫の調節について、受容体と情報伝達系の制御を中心に、感染防御免疫を例に上げながら生化学的に議論を展開する。
8 生命・環境科学領域
(藤本陽子)
健康寿命の延伸を目的とした予防薬学の立場から、環境汚染物質の科学的特徴や毒性発現機構に関する先端的情報を解説する。
9 生命・環境科学領域
(三野芳紀)
植物、キノコおよび微生物などを用いて環境中に残存する難分解性汚染物質を分解・無毒化する新技術とその分解・無毒化の分子機構について解説する。
10 生命・環境科学領域
(高岡昌徳)
女性ホルモンは乳癌の発症に関与する一方で、各種循環器疾患に対して改善効果を示すことが知られており、このホルモンの病態生理学的二面性について解説する。
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特別研究 

開講情報
大学院 後期 17単位 必修
担当教員
備考 1年次〜2年次(通年で実施)
授業の目的と概要
 未知の自然科学に挑戦する手法を修得するため、その一手段として配属先の教員の指導のもとで薬学関連のテーマで基礎研究および応用研究を実施する。 
●概要
 大学院では、4年次後期までに修得した研究活動に参画するために必要な基本的知識、技能、態度に基づいて得られた研究成果を更に発展させ、新しい知見を見出す能力を涵養する。また、その過程において、創造の喜びと研究の醍醐味を体験することができる。
●一般目標(GIO) 
 研究を自ら実施できるようになるために、研究課題の達成までのプロセスを体験し、研究活動に必要な知識、技能、態度を修得する。
●到達目標(SBOs) 
 1.研究課題に関連するこれまでの研究成果の問題点を抽出できる。
 2.研究課題に関連する論文を読み、理解できる。
 3.実験計画を立て、実験を実施できる。
 4.研究の結果をまとめることができる。
 5.研究の結果を考察し、評価できる。
 6.研究の結果を発表し、質疑応答ができる。
 7.研究の成果を報告書や論文としてまとめることができる。
成績評価法
学位申請のためのプレゼンテーションと質疑応答に対する態度、修士期間中の学会発表や学術論文掲載等に基づき、総合的に評価する。

教育研究グループ
担当教員
研究テーマ
教授 石田 寿昌
准教授 友尾 幸司
講師 尹 康子
(1) 遺伝情報翻訳開始反応機構の解明 
 遺伝情報を読みとり、タンパク質の生合成を開始させるのに必要な蛋白質や、その反応を制御する翻訳調節因子等の一連の蛋白質の立体構造をX線結晶構造解析法等により解析し、その生理機能の仕組みを分子レベルで明らかにして翻訳開始反応機構を解明する。
(2) 認知症に関与するタウ蛋白質の構造と機能の解明ならびに認知症治療薬の開発 
 アルツハイマー型認知症の病理学的所見としてタウ蛋白質の脳中での不溶性沈着形成がある。本来可溶性のタウ蛋白質が不溶性になるメカニズムを、種々の分光学的方法による構造解析を駆使して解明し、その研究成果を基に、沈着形成を阻害する分子を設計する。
(3) 放線菌におけるATP結合カセット(ABC)トランスポーター依存型糖取り込み機構の解明
 ABCトランスポーターは、ATPの加水分解によって得られるエネルギーを駆動力として細胞外から細胞内へ糖類、アミノ酸等の多様な物質を輸送する。微生物ABCトランスポーターの一つである、放線菌S.thermoviolaceus OPC-520由来xylobiose/xylooligosaccharideトランスポーターは、BxlA、BxlE、BxlFBxlGの4種のタンパク質群からなる。これらの各タンパク質の構造と機能を解析し、本放線菌における糖輸送機構を解明する
(4) 酵素阻害剤の分子設計
 生体反応の維持に不可欠な酵素は、その機能の異常亢進によって重篤な疾病を引き起こす。それゆえ、標的酵素に選択特異的な低分子阻害剤を開発することは、その疾病治療に不可欠である。当研究室ではトリプシンを始めとするセリンプロテーアーゼ、パパインやカテプシンなどのセリンプロテアーゼに対する阻害剤の分子設計を行っている。これまでにカテプシンBの立体構造の解析から、その基質結合ポケットの特異性を明らかにし、それにフィットする選択特異的な阻害剤としてCA074の開発に成功している。現在も種々の構造生物学的、構造化学的手法を駆使して、生体内で重要な役割を果たしている酵素構造を明らかにし、それに特異的な阻害分子の開発に取り組んでいる。
(5) 生理活性物質、特にC−末端アミド化ペプチドの構造と機能に関する研究
 生体内に存在しているペプチド、特にC−末端部分がアミド化されたペプチドには極めて特異な生理活性をしめる化合物が多く存在している。なぜ生理活性の発現にC−末端アミド化が必要かを解明するために、それらの立体構造をNMRやX線などを用いて解析し、その機能との相関について調べる。そして、より高活性な分子を設計する。
教授 辻坊 裕
講師 宮本 勝城
助教 土屋 孝弘
(1) バイオマスの有効利用を目的とするキチン及びキシラン分解機構に関する分子生物学的研究
(2) 感染症治療薬の開発を目的とする病原微生物による疾病発症機構に関する分子生物学的研究
(3) 病原性微生物の免疫系に与える影響とその排除機構に関する免疫学的解析
教授 三野 芳紀
講師 齊藤 睦弘
講師 佐藤 卓史
(1) 身近にある有害物質(環境ホルモン、重金属など)に関する研究
(2) 生体の鉄取り込み機構に関する研究
(3) 医薬品、食品及び生体中の金属に関する研究
(4) 植物のタンパク化学的分類に関する研究
(5) 制がん活性白金錯体の開発研究
(6) 医薬品、生体関連物質と金属及び金属錯体との相互作用に関する研究
(7) 微量元素に関する生物無機化学的研究
(8) セレン化合物の合成と生物活性に関する研究
(9) イムノアッセイの応用に関する研究
准教授 井上 晴嗣
講師 藤井 忍
(1) リン脂質加水分解酵素の触媒機能の解明
リン脂質加水分解酵素を生体から精製、もしくは、大腸菌を用いた発現系を構築して精製し、酵素反応速度論に基づいて種々の実験を行うことにより、どのような反応機構で酵素が基質に作用するのかを明らかにする。
(2) ホスホリパーゼA2 阻害タンパク質の構造と阻害機構の解明
本研究室で発見した3種類のホスホリパーゼA2阻害タンパク質について、大腸菌による組換えタンパク質の大量発現とX線結晶解析、部位特異的変異体を用いたホスホリパーゼA2との相互作用の解析などを通じて阻害機構を明らかにする。
(3) ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の機能解明
ほ乳類の血液中に存在するLRGは毒ヘビ血液中に存在するホスホリパーゼA2阻害タンパク質の一つと相同性を示す。最近LRGの内在性リガンドがシトクロムcであることを見いだしたが、その生理的な意味についてはわかっていない。そこで、組換えLRGタンパク質の発現系を構築するとともに、LRGノックアウトマウスを作製して、LRGの生理的機能を解明する。
教授 春沢 信哉
講師 宇佐美 吉英
(1) 乳癌増殖抑制作用を目指した創薬研究
 17beta-HSDは、エストラジオール(E2)の生合成の最終段階の酵素である。一方、乳癌の多くはE2依存性であるため、17beta-HSDを阻害する化合物の創製により乳癌の増殖抑制をめざす。現在、E2とイミダゾールC-ヌクレオシドのハイブリット化合物から、興味深い17beta-HSD阻害物質を見出しており、今後さらにそれを基盤とした構造活性相関を検討する。
(2) リボザイムの反応機構解明のためのイミダゾールC-ヌクレオシドホスホロアミダイトの合成研究
 イミダゾールC-ヌクレオシド誘導体から、RNAの合成ユニットであるホスホロアミダイトの合成研究を行う。これらのアミダイトは、RNAの核酸塩基の任意の位置にイミダゾール誘導体を導入できるため、これらを用いて他の研究グループとともにリボザイムの反応機構解明に応用する。
(3) 創薬を目指した生理活性天然有機化合物の合成研究
 アメフラシ由来の真菌の代謝産物ぺリコシン類を中心とした海洋天然物の立体選択的合成研究を行う。ぺリコシン類は、抗腫瘍性あるいは抗ウイルス作用が、また、シクロペンテノン型チロシナーゼ阻害物質の合成は、化粧品への応用が期待される。
(4) ピラゾールの位置選択的官能基導入反応の開発
 4−アルキルピラゾールが配位する白金錯体は、シスプラチン耐性がんに有効である。ピラゾールの4位に選択的に様々な官能基を導入する反応を開発し、有用な含ピラゾール化合物あるいはピラゾールを含む天然アルカロイドの効率的な合成に応用する。
教授 浦田 秀仁
講師 和田 俊一
(1) 鏡像体核酸の合成とその機能性分子素子としての応用
 DNAやRNAは構成成分として光学活性なD型リボースを有する。その鏡像体であるL型リボースは天然には存在せず、L型リボースから成る核酸は生体内の核酸分解酵素に認識されないことから優れたな安定性を有する。このような鏡像体核酸の生体内安定性を利用して抗HIV剤や各種バイオセンサーなどへの応用を検討している。
(2) 金属イオンが二本鎖DNAの安定性および複製反応に及ぼす影響
 DNAは、核酸塩基間の水素結合を介して二重らせん構造を形成する。一方で、核酸塩基は様々な金属イオンと結合するという性質を持ち、近年、金属イオンを介した塩基対を形成することも報告されている。当研究室では、様々な金属イオンと核酸塩基の組み合わせで形成され得る塩基対の安定性やDNAポリメラーゼによる複製反応に及ぼす影響を調べている。
(3) 糖部修飾核酸の合成法の開発とRNA干渉など生体反応制御分子としての応用
 アンチセンス法やRNA干渉法は特定の遺伝子発現を抑制する方法で、疾病の治療や遺伝子のノックダウンに応用されている。しかし、効果的に作用を発揮するには生体内の各種分解酵素に対する安定性が重要となる。そこで、糖部修飾核酸の合成法を開発し、生体内で安定性向上を目指した核酸アナログの合成とそのin vitroでの遺伝子発現抑制効果の検討を行っている。
(4) 二重鎖DNAを不斉源とする不斉合成法の開発
 DNAの二重らせん構造は不斉場を形成しており、不斉(立体選択的)合成を行う際の不斉源となり得る可能性がある。そこで、不斉リガンドとして種々の短鎖DNA断片を化学合成し、二重鎖DNA上での不斉合成反応について検討を行っている。
(5) RNAの化学進化とホモキラリティーの確立過程のモデル構築
 地球上生物の核酸を構成するリボースは例外なくD型であるが、原始地球上で非生物的に合成されたヌクレオチドはラセミ体であったと考えられている。このラセミ体からのL型ヌクレオチドの淘汰が生命誕生に必須であったと考えられているが、その過程は生物学に残された大きな謎とされている。当研究室ではL型ヌクレオチドを化学合成し、その化学的性質の観点から、この「大きな謎」を解明する糸口をつかむべく取り組んでいる。
(6) 細胞内移送能を有するキャリアペプチドの開発
 タンパク質、核酸、多糖類などの極性高分子化合物は、疎水性である細胞膜を容易に通過し、細胞内に入ることができない。これらの分子を細胞内に移送する機能を有するペプチドを設計・合成し、そのin vitro細胞評価を行っている。
(7) キャリアペプチドの核酸医薬品細胞内デリバリーツールとしての応用
 アンチセンスやsiRNAなどの遺伝子治療に用いられる核酸分子とキャリヤペプチドとの複合体の効率的合成法を検討している。さらに、その複合体の細胞膜透過性や遺伝子のノックダウン効果などのin vitro細胞評価を行っている。
(8) ポリフェノール類の合成
 ポリフェノール類は、生活習慣病の予防、抗がん、抗菌、抗ウィルス作用などの多様な生理活性が報告されている。酸化的フェノールカップリングを用いてポリフェノール類の効率的合成法を確立し、合成した種々のポリフェノール類の生理活性評価を行っている。
教授 土井 光暢
助教 浅野 晶子
(1) ペプチドのコンホーメーションコントロールに関する研究
(2) 中程度の分子量を有する化合物に対する結晶構造解析の応用
(3) 機能性ペプチドの構造解析とデザイン
准教授 大桃 善朗
助教 平田 雅彦
(1) PET・SPECT画像診断用放射性医薬品の開発に関する研究
(2) インビボMRI・蛍光診断用薬剤の開発に関する研究
(3) 癌の早期画像診断並びに治療効果判定に関する核医学的研究
教授 田中 麗子
講師 山田 剛司
(1) Serratane型トリテルペノイドと抗酸化剤のハイブリッドの医薬への応用
(2) 白樺を浸食する腐朽菌カバノアナタケの産生する新規 lanostane型トリテルペノイド
(3) ブラジル産植物 アンデローバ (Carapa guianensis)、マラクジャデポ (Passiflora quadrangularis)の生理活性物質の絶対構造
(4) 海洋生物由来真菌の産生する細胞毒性物質に関する研究
教授 馬場 きみ江
准教授 谷口 雅彦
講師 芝野 真喜雄
(1) 抗腫瘍活性および抗転移等を指標とした各種生薬成分の単離、構造決定に関する研究
(2) アシタバのカルコン類の生理作用と高カルコン含有アシタバの開発に関する研究
(3) 中国産セリ科生薬からの新規化合物の単離、生理作用に関する研究
(4) グルコシダーゼ阻害活性成分の探索に関する研究
(5) 甘草の国内生産への挑戦に関する研究
教授 天野 富美夫
講師 藤森 功
(1) マクロファージ及び腎メサンギウム細胞活性化機構の研究
(2) サルモネラの病原性発現機構の研究
(3) 宿主及び環境中の細菌のストレス応答機構の研究
(4) プロスタグランジンの作用並びに産生の調節機構に関する研究
(5) 有機スズ化合物の免疫系に及ぼす毒性発現機構の研究
(6) 肥満の分子機構と予防・診断・治療に関する研究
(7) 癌免疫と診断・治療に関する研究
教授 藤本 陽子
准教授 佐久間 覚
(1) 脂質由来生理活性物質の産生調節機構に関する研究
(2) 虚血−再還流障害の発症機構に関する研究
(3) 生活習慣病を誘発する肥満の分子機構に関する研究
(4) 肝臓及び大腸における新規制がん剤の開発
(5) 糖尿病性合併症の発症因子とその防御に関する研究
(6) 環境汚染物質の生体影響に関する研究
教授 松村 靖夫
講師 大喜多 守
(1) エンドセリンの遺伝子発現調節機構
(2) 慢性腎臓病におけるエンドセリンの病態学的役割
(3) 急性腎障害における一酸化窒素の病態生理学的役割
(4) 心臓と腎臓の交感神経活動とその調節機構
(5) 健康食品の薬理学的研究
教授 高岡 昌徳
講師 坂口 実
(1) 癌細胞の増殖に対する薬物の効果とそのメカニズム 
乳腺癌あるいは胃癌細胞の増殖を抑制する新規な化合物を検索し、作用メカニズムを解明してその有用性を検討する。
(2) プロリルオリゴペプチダーゼの細胞生物学的役割 
培養細胞の細胞周期制御におけるプロリルオリゴペプチダーゼの機能を解析し、細胞の増殖における本酵素の役割を解明する。
(3) 細胞の生存や傷害の保護および分化促進活性を有する化合物の探索 
生薬や日常摂取する食品、機能性食品、サプリメントなどに含有されている化合物について、培養細胞の増殖・生存・分化・死に及ぼす影響を検討して、制癌作用や細胞死抑制作用または細胞機能を維持する効果を示すものを探索し、その有用性を検討する。
准教授 大野 行弘
講師 河合 悦子
(1) 薬品作用解析研究
中枢神経作用薬、腎臓作用薬などについて、薬効薬理作用および副作用を評価し、その作用メカニズムを解明する。
(2) 精神神経疾患の病態研究
統合失調症、抑うつ・不安障害、パーキンソン病、てんかん等の精神神経疾患を対象に、各種の疾患モデルを用いた病態研究を進め、臨床治療上の問題点を克服できる創薬コンセプトを提案する。
(3) 中枢ドパミンおよびセロトニン神経系の機能解析研究
精神・運動機能の調節における脳内ドパミンおよびセロトニン受容体の役割とその制御メカニズムを、行動薬理学、電気生理学、神経化学的手法を用いて解析する。
(4) 腎不全の病態治療研究
慢性腎不全モデル動物を用いて、腎間質線維化発症メカニズムを解析し、その病態の成り立ちや薬物療法のあり方を検討する。
教授 掛見 正郎
講師 岩永 一範
講師 宮崎 誠
(1) 薬物の生体内動態と薬理効果の消長に関する速度論的研究
(2) 医薬品の吸収・分布・代謝・排泄に関する薬物速度論的研究
(3) 医薬品の最適投与方法、投与計画の設定とそれに基づいた最適製剤及び最適薬物送達系の設計
教授 荒川 行生
准教授 恩田 光子
(1) 生体内薬物、ペプチド・タンパク質の微量定量法の確立とその応用研究
(2) 抗菌薬、副腎皮質ホルモン薬等薬物のPK/PD解析
(3) 抗菌薬等薬物の適正使用に関する疫学的研究
(4) 医薬品情報及びそのシステムの構築と活用研究
(5) 薬物療法や薬剤実務のアウトカムリサーチ・医療経済学的分析
(6) 医療分野のリスクマネジメント
准教授 井尻 好雄
助教 幸田 祐佳
助教 加藤 隆児
(1) 実験動物で病態モデルを作成し、新たな病態生理学的メカニズムの解析・分析を行い、新しい治療薬の開発を行う研究
(2) 炎症制御と再生に関する研究
(3) 病態モデル;敗血症ショックモデル・肝障害モデル・心筋虚血再灌流モデル・心筋梗塞モデル・腎不全モデル・胃損傷モデルなど
(4) 探求薬物;Capsaicin・5-ALA・NSAIDs・COX阻害剤など
教授 藤田 芳一 (1) 化学プローブ及び金属錯体のキャラクタリゼーションに関する研究
(2) 生体機能関連物質の微量分析法の開発研究
(3) 臨床化学分析法の開発と病態解析に関する研究
(4) 生理活性金属錯体の探索に関する研究
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生物科学特論 

開講情報
大学院 後期 1単位 選択必修
担当教員
教授 辻坊 裕 准教授 井上 晴嗣 講師 宮本 勝城
講師 坂口 実 講師 藤井 忍  
備考
授業の目的と概要
 近年の生命科学と科学技術の著しい進展により、複雑な生命現象を分子のレベルで説明できることが強く求められている。特に、生命のプログラムである核酸の構造と発現調節機構、および生命現象の直接の担い手であるタンパク質や酵素の構造や機能に関する知識は、生命現象を分子のレベルで説明するために必要不可欠である。本授業では、生命科学の基本となる分子生物学、細胞生物学、微生物学などに関する最近の研究ならびに学術論文を紹介し、生命現象を分子のレベルで理解することを目的とする。
授業の方法
パワーポイントおよびプリントを用い、講義をオムニバス方式で行う。
●授業に対する心構え
核酸およびタンパク質の構造と機能に関する基本的知識を習得したうえで、授業に出席することが望ましい。
成績評価法
課題レポート(50点)、出席および受講態度(50点)
授業計画
項目 授業内容
1 遺伝子の発現調節機構(1) 細菌の病原因子発現機構について説明できる。
2 遺伝子の発現調節機構(2) 細菌の鉄取り込み機構について説明できる。
3 遺伝子の発現調節機構(3) 細菌のキチン分解機構について説明できる。(1)
4 遺伝子の発現調節機構(4) 細菌のキチン分解機構について説明できる。(2)
5 タンパク質の構造と機能(1) タンパク質加水分解酵素の分類と構造について説明できる。
6 タンパク質の構造と機能(2) タンパク質加水分解酵素の機能について説明できる。
7 タンパク質の構造と機能(3) 動物毒素タンパク質の種類と構造、毒性発現機構について説明できる。
8 タンパク質の構造と機能(4) 自然免疫に関わる血液タンパク質の構造と機能について説明できる。
9 タンパク質の構造と機能(5) リン脂質加水分解酵素の種類と生体内での役割を説明できる。
10 タンパク質の構造と機能(6) リン脂質加水分解酵素の触媒機構を説明できる。
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薬化学特論  [Synthetic and Organic Chemistry in Pharmaceutical Sciences]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択必修
担当教員
教授 浦田 秀仁 教授 春沢 信哉 講師 宇佐美 吉英
講師 和田 俊一    
備考
授業の目的と概要
 医薬品などの機能性を持つ有機分子あるいは生体関連分子を創製するための理論と実際について、基礎的事項を習得し、最新の研究動向について説明できることを目的とする。





授業の方法
オムニバス形式で行い全10回
●授業に対する心構え
少人数での講義なので、積極的質疑など、講義への能動的参加を求める。
成績評価法
課題レポートにより、学習内容の理解度、思考力および文章表現力を評価する。
参考書
書名 著者名 出版社名
『マクマリー 有機化学』 柴崎 正勝 他 監訳 東京化学同人
授業計画
項目 授業内容
1 ヘテロ重原子の特性を生かした有機合成化学の開発 P, S原子の特性を用いた合成中間体の開発と有機合成への応用について説明できる。
2 立体選択的C−ヌクレオシドの合成 C4-置換イミダゾールをヘテロ環にもつ天然型beta-グリコシド結合の形成反応の開発について説明できる。
3 C−ヌクレオシドの生体機能性分子への応用 ヒスタミンH3, H4受容体リガンドおよびリボザイムの反応機構への応用について説明できる。
4 天然有機化学おける有機合成化学の役割 立体選択的反応の基礎を修得し、天然有機化合物の全合成による構造決定の方法や意義が説明できる。
5 生理活性有機化合物の合成経路の開発 抗インフルエンザ薬や抗腫瘍性天然有機化合物の効率的合成経路の開発および発展について概説できる。
6 核酸化学の基礎 核酸の構造と化学的性質、および化学合成法について概説できる。
7 遺伝子の検出と診断 特定の塩基配列を持つ核酸の検出法と変異の診断法について説明できる。
8 核酸医薬 アンチセンス法、リボザイム、RNA干渉について説明できる。
9 ペプチド合成の基礎 液相法、固相法を用いたペプチド合成法について説明できる。
10 機能性ペプチドの設計、合成とその応用 アンチセンス法やsiRNAなどに用いられる核酸分子を細胞内に運ぶ機能性ペプチドについて説明できる。
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生薬・天然物化学特論 

開講情報
大学院 後期 1単位 選択必修
担当教員
教授 馬場 きみ江 教授 田中 麗子 准教授 谷口 雅彦
講師 芝野 真喜雄 講師 山田 剛司  
備考
授業の目的と概要
 現在使用されている医薬品には植物、動物由来の生理活性物質をリード、あるいはシード化合物として開発されたものが多い。従って、医薬品を開発、創薬、応用するためには、生薬および天然界に存在する植物、動物由来の生理活性物質を探索するための基本的な技術(単離、構造決定、評価法等)を習得することが重要な課題となる。
●一般目標(GLO)
 植物・動物由来の成分の抽出、単離、構造解析法、生理活性の評価法などの基本的知識の習得を目的とする。
●到達目標(SBOs)
 天然由来の化合物の単離、構造解析(NMR,MS IR,UVなど)ができる。
 天然由来の化合物の生理活性の評価法を検討し、実行できる。 
授業の方法
主として講義形式で授業を行う。事前に参考資料などを配布し、講義に対する関心を持たせるよう指導する。また講義を通して研究に対する自主性、創造性を身につけさせ、研究成果の向上をはかる。




成績評価法
授業態度、出席率(50%)とレポートの評価(50%)で総合的に判断する。
授業計画
項目 授業内容
1 天然薬物の有効性、機能性 天然薬物の有効性、機能性の実例を具体的に説明できる
2 天然薬物の有効性、機能性 天然薬物の有効性、機能性の実例を具体的に説明できる
3 植物成分の構造決定と生理活性 植物成分の構造決定の実例と生理活性の評価法について解説できる
4 植物成分の構造決定と生理活性 植物成分の構造決定の実例と生理活性の評価法について解説できる
5 天然薬物成分の構造解析、生理活性 天然薬物成分の構造解析、生理活性について解説できる
6 天然薬物成分の構造解析、生理活性 天然薬物成分の構造解析、生理活性について解説できる
7 生薬の化学的品質評価法 生薬の化学的品質評価について解説できる
8 生薬の化学的品質評価法とその応用例 生薬の化学的品質評価、およびその研究例について解説できる
9 海洋天然物の生理活性成分 海洋天然物について基本的事項の解説ができる
10 海洋天然物の生理活性成分 海洋天然物について最新の研究実例を解説できる
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薬理学特論  [Pharmacology]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択必修
担当教員
教授 松村 靖夫 教授 高岡 昌徳 准教授 安田 正秀
准教授 大野 行弘 講師 大喜多 守 講師 河合 悦子
備考
授業の目的と概要
 代表的な循環器疾患や神経精神疾患をとりあげ、その成因について分子レベルからの知識を修得するとともに、新規治療薬の開発状況を知り、かつその作用様式について理解することを目的とする。
授業の方法
各種疾患の病態発症メカニズムや治療薬に関して新しい知見も織り交ぜてプリントやパワーポイントなどを用いて解説する。
●授業に対する心構え
最新の医療情報なども提供するので、講義後の復習が重要となる。
成績評価法
出席状況やレポート等により判定する。
授業計画
項目 授業内容
1 循環器疾患と薬物治療1 高血圧や虚血性心疾患の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
2 循環器疾患と薬物治療2 高血圧や虚血性心疾患の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
3 虚血性腎障害1 虚血性腎障害の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
4 虚血性腎障害2 虚血性腎障害の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
5 精神神経疾患1 代表的な精神神経疾患の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
6 精神神経疾患2 代表的な精神神経疾患の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
7 慢性腎臓病 慢性腎臓病の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
8 薬物性腎障害1 薬物性腎障害の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
9 薬物性腎障害2 薬物性腎障害の成因並びにその治療薬の作用様式について説明できる。
10 実験動物と薬物反応 薬物に対し動物の示す反応並びに反応に影響を及ぼす諸因子について説明できる。
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薬物生体機能科学特論 

開講情報
大学院 後期 1単位 選択必修
担当教員
教授 掛見 正郎 教授 藤田 芳一 教授 荒川 行生
准教授 井尻 好雄 講師 岩永 一範 講師 宮崎 誠
備考
授業の目的と概要
近年、医薬品開発ストラテジーの大きな変化にともない、強力な薬理効果を有するものの物性や生体内動態が著しく悪い医薬品化合物が増加している。一方、分子標的薬や高分子医薬品等に代表される、高度な機能を付与した医薬品の開発も活発に行われている。このような化合物を安全かつ高い効果を有する医薬品として開発するためには、薬物のA(吸収)D(分布)M(代謝)E(排泄)に関わる最新の知見や、Drug Delivery Systemの概念に基づいた高度な薬物送達技術の応用が不可欠となる。そこで本特論における薬剤学領域では、薬物の体内動態研究に関わる最新の知見やDDSの最新技術について詳説する。
授業の方法
講義をオムニバス形式で行う。

●授業に対する心構え
授業計画
項目 授業内容
1 薬物の体内動態研究における最新の動向(1) 現在の医薬品開発における世界的な現状とその問題点・展望について概説する
2 薬物の体内動態研究における最新の動向(2) 薬物のADMEに関わる最新の研究動向について詳説する
3 薬物の体内動態研究における最新の動向(3) 薬物のADMEに関わる最新の研究動向について詳説する
4 薬物の体内動態研究に基づいたDDSの開発(1) 薬物の吸収・分布に関する最新研究に基づいたDDS製剤について詳説する
5 薬物の体内動態研究に基づいたDDSの開発(2) 薬物の代謝・排泄に関する最新研究に基づいたDDS製剤について詳説する
6 薬物の分析法並びに臨床検査値との関連性について(藤田) 薬物の構造と分析法,並びに薬物が生体に及ぼす影響について臨床検査値との関連において演習する。
7 ホルモンの基礎(荒川) ホルモンの種類、制御・分泌システム、作用などについて概説する。
8 ホルモンと医療(荒川) 医薬品として用いられているホルモン、および生体検査値について概説する。
9 重篤副作用概論(井尻) 薬物と生体のかかわりから、医薬品開発において考慮すべき重篤な副作用を分類できる。
10 重篤副作用実例(井尻) 薬物と生体のかかわりから、医薬品開発において考慮すべき重篤な副作用を実例を挙げて説明できる。
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生体機能分析学特論 

開講情報
大学院 後期 1単位 選択必修
担当教員
教授 土井 光暢 教授 三野 芳紀 准教授 大桃 善朗
講師 齊藤 睦弘 講師 佐藤 卓史  
備考
授業の目的と概要
 研究目的に合致した分析手段を選択し、そこから得られる情報を適切に解析することは研究の基礎となる。本特論では、医薬品や生体成分の測定、生体機能の解析、医薬品の特性の解析法について、基礎的知識を修得することを目的とする。
・GIO
医薬品や生体成分の測定、生体機能の解析、医薬品の特性の解析等を研究に活用できるようになるために、薬学領域で汎用されている分析法、解析法の基礎的知識を修得する。
授業の方法
プリント等を用いて講述する。
●授業に対する心構え
学部で履修した関連科目を一通り復習しておくこと。
成績評価法
出席状況、受講態度、小テストの結果などから総合評価します。
授業計画
項目 授業内容
1 分離分析法(1) 分離分析法の基礎理論について説明できる
2 分離分析法(2) 分離分析法の応用について説明できる
3 固相分析法(1) X線回折の基礎について説明できる
4 固相分析法(2) 固体の対称性について説明できる
5 固相分析法(3) 生体成分の構造情報について説明できる
6 生物学的分析法(1) おもな生物学的分析法を列挙し、その特徴を述べることができる
7 生物学的分析法(2) 生物学的分析法の応用について説明できる
8 生体機能画像診断法(1) 生体機能画像診断法の基礎理論について説明できる
9 生体機能画像診断法(2) 生体機能画像診断法の応用について説明できる(その1)
10 生体機能画像診断法(3) 生体機能画像診断法の応用について説明できる(その2)
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薬品製造学II -核酸医薬の化学- [Synthetic Organic Chemistry II - Chemistry on Nucleic Acid-Based Medicine-]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択
担当教員
教授 浦田 秀仁    
備考
授業の目的と概要
 ヒトゲノムが解読された現在、個人の遺伝子を診断し、遺伝子が関わる疾病を治療する試みが行われている。こうした遺伝子治療、遺伝子診断やこれらに関連した核酸の応用法の基礎を『化学』の観点から講述する。
授業の方法
プリントを配付し、スライドを用いて講述する。
●授業に対する心構え
授業内容の単なる暗記だけに終わるのではなく、応用力を養うことを目的としているため、授業内容の十分な復習と活発な質疑が期待される。
●オフィス・アワー
講義・会議等で不在の場合以外は随時。
B棟6階 機能分子創製化学研究室
成績評価法
授業内容の理解度および応用力を課題レポートにより評価する。
教科書
書名 著者名 出版社名
指定しない。
参考書
書名 著者名 出版社名
『生物薬科学実験講座2.核酸[1]』 杉浦幸雄 (編) 広川書店
『遺伝子化学』 杉本直己 (著) 化学同人
授業計画
項目 授業内容
1 核酸化学の基礎 核酸の構造と化学的性質について説明できる。
2 核酸の合成法 核酸の化学合成法の現状について説明できる。
3 核酸医薬 アンチセンス、リボザイムおよびRNA干渉について、説明できる。
4 核酸医薬 アンチセンスを指向した核酸の修飾について具体例を用いて説明できる。
5 遺伝子診断 特定の塩基配列の検出と変異の診断法について説明できる。
6 核酸の工学的応用 各種センサーへの応用を、具体例を挙げて説明できる。
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医薬品化学II -生体と医薬品- [Medicinal Chemistry II]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択
担当教員
教授 田中 麗子 講師 山田 剛司 講師 和田 俊一
備考
授業の目的と概要
 薬物と受容体との化学的係わり、及び治療薬としての生体機能調節物質について解説する。最近のトピックスについても概説する。
授業の方法
講義形式
●授業に対する心構え
成績評価法
出席、レポート
教科書
書名 著者名 出版社名
特に指定なし。
参考書
書名 著者名 出版社名
適宜指定する。
授業計画
項目 授業内容
1 新薬開発における最近のトピックス(1)
2 新薬開発における最近のトピックス(2)
3 食品薬学
4 老化のしくみと疾患
5 バイオ医薬品
6 脳と神経の化学
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衛生薬学II -生活習慣病等の発症に及ぼす生体防御機構の役割- [Hygienic Chemistry II - Roles of bio-defense mechanisms on the establishment of life style-related diseases -]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択
担当教員
教授 天野 富美夫 講師 藤森 功  
備考
授業の目的と概要
 生活習慣病は、高齢化社会のわが国にとって、対策が最も急がれる疾病群です。実際、がんは、わが国の死亡原因の一位を占め、もはや特別の疾患ではなくなりました。しかし、膨大な研究や医療対策、治療にもかかわらず、生活習慣病の予防対策や克服までの道のりは多岐に渡り、決定的な解決までには至っていません。この講議は、生体防御機構に着目し、生活習慣病の発症にどのような役割を果たすのか、あるいは、生体防御機構のかく乱あるいは機能不全が、種々の代謝の乱れとそれに続く生活習慣病の発症に影響を及ぼしている可能性があります。本特論では、いくつかの生活習慣病を取り上げ、その成立や進展に対する生体防御の役割を理解し、考察することを目的とします。
授業の方法
本特論は、講義形式をとりますが、その中でさまざまな問題提起を積極的に行います。したがって、受講する学生は、積極的に自らが興味を持つ研究テーマを講義の中で発掘し、考えてください。意見発表や討論を積極的に取り入れ、いくつかの課題についてはレポートを提出して戴きます。
●授業に対する心構え
積極的に自分の考えを述べ、討論するようにして下さい。講義の中で、参考になる文献や書籍を紹介しますので、調べて見てください。これらを総合すると、1つの大きなまとまりのある考え方が形成されてくることを実感してほしいと思います。
●授業に対する心構え
成績評価法
授業の中での意見発表、討論、およびレポートの内容によって、総合的に判定します。
参考書
書名 著者名 出版社名
『がん研究のいま』(4分冊) 笹月、高井、田島、中村 他 東京大学出版会
『がんのベーシックサイエンス』 谷口、大島、鈴木 (監訳) メディカル・サイエンス・インターナショナル
『分子レベルから迫る癌診断研究』 中村祐輔 (監修) 実験医学2007増刊
『発癌と転移・浸潤のメカニズム』 田矢洋一 (企画) 実験医学2006年12月
『ウイルス増殖に関わる宿主細胞分子』 河岡義裕 (監修) 細胞工学2005年No.2
授業計画
項目 授業内容
1 ガイダンス、およびがんをめぐる問題と国におけるがんの動向と対策の概説 特論全体のガイダンスを行うとともに、わが国におけるがんの動向と対策を紹介する(天野)。
2 がんの発生、増殖、進展と免疫 遺伝子の突然変異や感染によって生じた変異細胞ががん化し、増殖・進展する過程において、免疫系がどのように働くのかを理解する(天野)。
3 潜伏・持続感染と生体防御 高齢化社会は、一方で免疫低下した集団を大量に輩出するが、そこでは潜伏・持続感染しているさまざまな病原体が再活性化して疾病をもたらす。この発症の制御に及ぼす生体防御機構の役割を理解する(天野)。
4 プロスタグランジンの生合成・代謝とがんの増殖 プロスタグランジン産生は腫瘍の増殖・進展に関係があるといわれるが、その機構について、脂質代謝を含む生体防御機構を理解する(藤森)。
5 肥満の制御機構 肥満は種々の生活習慣病の進展に大きな影響を及ぼすが、この肥満がどのような機構によって制御されているのかを理解する(藤森)。
6 メタボリックシンドロームの進展における生体防御機構の役割 メタボリックシンドロームは、複数の要因が重なり合って進展する。この進展に対する生体防御機構の役割を理解する(藤森)。
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タンパク質機能学 II -タンパク質の構造と機能- [Protein Functions II]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択
担当教員
准教授 井上 晴嗣 講師 坂口 実 講師 藤井 忍
備考
授業の目的と概要
 タンパク質の構造という分子レベルの研究の現状を紹介し、これらの研究成果から複雑な生命現象を分子レベルで理解することを目的とする。
授業の方法
パワーポイントを用いたプレゼンテーションや、プリントを用いた講義形式で行う。 
●授業に対する心構え
講義内容を理解し、疑問点や問題点について、講義担当者と直接討論できるような積極性を持っていただきたい。なお、タンパク質の構造に関する基本的な内容は理解しているものとして講義を行うため、講義が始まるまでにタンパク質やアミノ酸の基本的知識については十分に復習しておくこと。
成績評価法
講義への積極的な態度(建設的な質問など)も参考にしながら、主に出席とレポートにより評価する。
教科書
書名 著者名 出版社名
特に指定しない。
参考書
書名 著者名 出版社名
講義時に指定する。
授業計画
項目 授業内容
1 血液タンパク質の構造と機能 自然免疫に関わる血液タンパク質の構造と機能について説明できる。
2 細胞周期制御因子の構造と機能 細胞周期に関わる制御因子タンパク質の構造と機能について説明できる。
3 リン脂質加水分解酵素の触媒機構 数種類のリン脂質加水分解酵素の触媒機構について説明できる。
4 タンパク質の構造と機能に関する最近の話題 (1) 種々のタンパク質の構造と機能についての最新の研究を、例をあげて説明できる。
5 タンパク質の構造と機能に関する最近の話題 (2) 種々のタンパク質の構造と機能についての最新の研究を、例をあげて説明できる。
6 タンパク質の構造と機能に関する最近の話題 (3) 種々のタンパク質の構造と機能についての最新の研究を、例をあげて説明できる。
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