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衛生薬学II -生活習慣病等の発症に及ぼす生体防御機構の役割- [Hygienic Chemistry II - Roles of bio-defense mechanisms on the establishment of life style-related diseases -]

開講情報
大学院 後期 1単位 選択
担当教員
教授 天野 富美夫 講師 藤森 功  
備考
授業の目的と概要
 生活習慣病は、高齢化社会のわが国にとって、対策が最も急がれる疾病群です。実際、がんは、わが国の死亡原因の一位を占め、もはや特別の疾患ではなくなりました。しかし、膨大な研究や医療対策、治療にもかかわらず、生活習慣病の予防対策や克服までの道のりは多岐に渡り、決定的な解決までには至っていません。この講議は、生体防御機構に着目し、生活習慣病の発症にどのような役割を果たすのか、あるいは、生体防御機構のかく乱あるいは機能不全が、種々の代謝の乱れとそれに続く生活習慣病の発症に影響を及ぼしている可能性があります。本特論では、いくつかの生活習慣病を取り上げ、その成立や進展に対する生体防御の役割を理解し、考察することを目的とします。
授業の方法
本特論は、講義形式をとりますが、その中でさまざまな問題提起を積極的に行います。したがって、受講する学生は、積極的に自らが興味を持つ研究テーマを講義の中で発掘し、考えてください。意見発表や討論を積極的に取り入れ、いくつかの課題についてはレポートを提出して戴きます。
●授業に対する心構え
積極的に自分の考えを述べ、討論するようにして下さい。講義の中で、参考になる文献や書籍を紹介しますので、調べて見てください。これらを総合すると、1つの大きなまとまりのある考え方が形成されてくることを実感してほしいと思います。
●授業に対する心構え
成績評価法
授業の中での意見発表、討論、およびレポートの内容によって、総合的に判定します。
参考書
書名 著者名 出版社名
『がん研究のいま』(4分冊) 笹月、高井、田島、中村 他 東京大学出版会
『がんのベーシックサイエンス』 谷口、大島、鈴木 (監訳) メディカル・サイエンス・インターナショナル
『分子レベルから迫る癌診断研究』 中村祐輔 (監修) 実験医学2007増刊
『発癌と転移・浸潤のメカニズム』 田矢洋一 (企画) 実験医学2006年12月
『ウイルス増殖に関わる宿主細胞分子』 河岡義裕 (監修) 細胞工学2005年No.2
授業計画
項目 授業内容
1 ガイダンス、およびがんをめぐる問題と国におけるがんの動向と対策の概説 特論全体のガイダンスを行うとともに、わが国におけるがんの動向と対策を紹介する(天野)。
2 がんの発生、増殖、進展と免疫 遺伝子の突然変異や感染によって生じた変異細胞ががん化し、増殖・進展する過程において、免疫系がどのように働くのかを理解する(天野)。
3 潜伏・持続感染と生体防御 高齢化社会は、一方で免疫低下した集団を大量に輩出するが、そこでは潜伏・持続感染しているさまざまな病原体が再活性化して疾病をもたらす。この発症の制御に及ぼす生体防御機構の役割を理解する(天野)。
4 プロスタグランジンの生合成・代謝とがんの増殖 プロスタグランジン産生は腫瘍の増殖・進展に関係があるといわれるが、その機構について、脂質代謝を含む生体防御機構を理解する(藤森)。
5 肥満の制御機構 肥満は種々の生活習慣病の進展に大きな影響を及ぼすが、この肥満がどのような機構によって制御されているのかを理解する(藤森)。
6 メタボリックシンドロームの進展における生体防御機構の役割 メタボリックシンドロームは、複数の要因が重なり合って進展する。この進展に対する生体防御機構の役割を理解する(藤森)。
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