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特別研究 

開講情報
大学院 後期 17単位 必修
担当教員
備考 1年次〜2年次(通年で実施)
授業の目的と概要
 未知の自然科学に挑戦する手法を修得するため、その一手段として配属先の教員の指導のもとで薬学関連のテーマで基礎研究および応用研究を実施する。 
●概要
 大学院では、4年次後期までに修得した研究活動に参画するために必要な基本的知識、技能、態度に基づいて得られた研究成果を更に発展させ、新しい知見を見出す能力を涵養する。また、その過程において、創造の喜びと研究の醍醐味を体験することができる。
●一般目標(GIO) 
 研究を自ら実施できるようになるために、研究課題の達成までのプロセスを体験し、研究活動に必要な知識、技能、態度を修得する。
●到達目標(SBOs) 
 1.研究課題に関連するこれまでの研究成果の問題点を抽出できる。
 2.研究課題に関連する論文を読み、理解できる。
 3.実験計画を立て、実験を実施できる。
 4.研究の結果をまとめることができる。
 5.研究の結果を考察し、評価できる。
 6.研究の結果を発表し、質疑応答ができる。
 7.研究の成果を報告書や論文としてまとめることができる。
成績評価法
学位申請のためのプレゼンテーションと質疑応答に対する態度、修士期間中の学会発表や学術論文掲載等に基づき、総合的に評価する。

教育研究グループ
担当教員
研究テーマ
教授 石田 寿昌
准教授 友尾 幸司
講師 尹 康子
(1) 遺伝情報翻訳開始反応機構の解明 
 遺伝情報を読みとり、タンパク質の生合成を開始させるのに必要な蛋白質や、その反応を制御する翻訳調節因子等の一連の蛋白質の立体構造をX線結晶構造解析法等により解析し、その生理機能の仕組みを分子レベルで明らかにして翻訳開始反応機構を解明する。
(2) 認知症に関与するタウ蛋白質の構造と機能の解明ならびに認知症治療薬の開発 
 アルツハイマー型認知症の病理学的所見としてタウ蛋白質の脳中での不溶性沈着形成がある。本来可溶性のタウ蛋白質が不溶性になるメカニズムを、種々の分光学的方法による構造解析を駆使して解明し、その研究成果を基に、沈着形成を阻害する分子を設計する。
(3) 放線菌におけるATP結合カセット(ABC)トランスポーター依存型糖取り込み機構の解明
 ABCトランスポーターは、ATPの加水分解によって得られるエネルギーを駆動力として細胞外から細胞内へ糖類、アミノ酸等の多様な物質を輸送する。微生物ABCトランスポーターの一つである、放線菌S.thermoviolaceus OPC-520由来xylobiose/xylooligosaccharideトランスポーターは、BxlA、BxlE、BxlFBxlGの4種のタンパク質群からなる。これらの各タンパク質の構造と機能を解析し、本放線菌における糖輸送機構を解明する
(4) 酵素阻害剤の分子設計
 生体反応の維持に不可欠な酵素は、その機能の異常亢進によって重篤な疾病を引き起こす。それゆえ、標的酵素に選択特異的な低分子阻害剤を開発することは、その疾病治療に不可欠である。当研究室ではトリプシンを始めとするセリンプロテーアーゼ、パパインやカテプシンなどのセリンプロテアーゼに対する阻害剤の分子設計を行っている。これまでにカテプシンBの立体構造の解析から、その基質結合ポケットの特異性を明らかにし、それにフィットする選択特異的な阻害剤としてCA074の開発に成功している。現在も種々の構造生物学的、構造化学的手法を駆使して、生体内で重要な役割を果たしている酵素構造を明らかにし、それに特異的な阻害分子の開発に取り組んでいる。
(5) 生理活性物質、特にC−末端アミド化ペプチドの構造と機能に関する研究
 生体内に存在しているペプチド、特にC−末端部分がアミド化されたペプチドには極めて特異な生理活性をしめる化合物が多く存在している。なぜ生理活性の発現にC−末端アミド化が必要かを解明するために、それらの立体構造をNMRやX線などを用いて解析し、その機能との相関について調べる。そして、より高活性な分子を設計する。
教授 辻坊 裕
講師 宮本 勝城
助教 土屋 孝弘
(1) バイオマスの有効利用を目的とするキチン及びキシラン分解機構に関する分子生物学的研究
(2) 感染症治療薬の開発を目的とする病原微生物による疾病発症機構に関する分子生物学的研究
(3) 病原性微生物の免疫系に与える影響とその排除機構に関する免疫学的解析
教授 三野 芳紀
講師 齊藤 睦弘
講師 佐藤 卓史
(1) 身近にある有害物質(環境ホルモン、重金属など)に関する研究
(2) 生体の鉄取り込み機構に関する研究
(3) 医薬品、食品及び生体中の金属に関する研究
(4) 植物のタンパク化学的分類に関する研究
(5) 制がん活性白金錯体の開発研究
(6) 医薬品、生体関連物質と金属及び金属錯体との相互作用に関する研究
(7) 微量元素に関する生物無機化学的研究
(8) セレン化合物の合成と生物活性に関する研究
(9) イムノアッセイの応用に関する研究
准教授 井上 晴嗣
講師 藤井 忍
(1) リン脂質加水分解酵素の触媒機能の解明
リン脂質加水分解酵素を生体から精製、もしくは、大腸菌を用いた発現系を構築して精製し、酵素反応速度論に基づいて種々の実験を行うことにより、どのような反応機構で酵素が基質に作用するのかを明らかにする。
(2) ホスホリパーゼA2 阻害タンパク質の構造と阻害機構の解明
本研究室で発見した3種類のホスホリパーゼA2阻害タンパク質について、大腸菌による組換えタンパク質の大量発現とX線結晶解析、部位特異的変異体を用いたホスホリパーゼA2との相互作用の解析などを通じて阻害機構を明らかにする。
(3) ロイシンリッチα2グリコプロテイン(LRG)の機能解明
ほ乳類の血液中に存在するLRGは毒ヘビ血液中に存在するホスホリパーゼA2阻害タンパク質の一つと相同性を示す。最近LRGの内在性リガンドがシトクロムcであることを見いだしたが、その生理的な意味についてはわかっていない。そこで、組換えLRGタンパク質の発現系を構築するとともに、LRGノックアウトマウスを作製して、LRGの生理的機能を解明する。
教授 春沢 信哉
講師 宇佐美 吉英
(1) 乳癌増殖抑制作用を目指した創薬研究
 17beta-HSDは、エストラジオール(E2)の生合成の最終段階の酵素である。一方、乳癌の多くはE2依存性であるため、17beta-HSDを阻害する化合物の創製により乳癌の増殖抑制をめざす。現在、E2とイミダゾールC-ヌクレオシドのハイブリット化合物から、興味深い17beta-HSD阻害物質を見出しており、今後さらにそれを基盤とした構造活性相関を検討する。
(2) リボザイムの反応機構解明のためのイミダゾールC-ヌクレオシドホスホロアミダイトの合成研究
 イミダゾールC-ヌクレオシド誘導体から、RNAの合成ユニットであるホスホロアミダイトの合成研究を行う。これらのアミダイトは、RNAの核酸塩基の任意の位置にイミダゾール誘導体を導入できるため、これらを用いて他の研究グループとともにリボザイムの反応機構解明に応用する。
(3) 創薬を目指した生理活性天然有機化合物の合成研究
 アメフラシ由来の真菌の代謝産物ぺリコシン類を中心とした海洋天然物の立体選択的合成研究を行う。ぺリコシン類は、抗腫瘍性あるいは抗ウイルス作用が、また、シクロペンテノン型チロシナーゼ阻害物質の合成は、化粧品への応用が期待される。
(4) ピラゾールの位置選択的官能基導入反応の開発
 4−アルキルピラゾールが配位する白金錯体は、シスプラチン耐性がんに有効である。ピラゾールの4位に選択的に様々な官能基を導入する反応を開発し、有用な含ピラゾール化合物あるいはピラゾールを含む天然アルカロイドの効率的な合成に応用する。
教授 浦田 秀仁
講師 和田 俊一
(1) 鏡像体核酸の合成とその機能性分子素子としての応用
 DNAやRNAは構成成分として光学活性なD型リボースを有する。その鏡像体であるL型リボースは天然には存在せず、L型リボースから成る核酸は生体内の核酸分解酵素に認識されないことから優れたな安定性を有する。このような鏡像体核酸の生体内安定性を利用して抗HIV剤や各種バイオセンサーなどへの応用を検討している。
(2) 金属イオンが二本鎖DNAの安定性および複製反応に及ぼす影響
 DNAは、核酸塩基間の水素結合を介して二重らせん構造を形成する。一方で、核酸塩基は様々な金属イオンと結合するという性質を持ち、近年、金属イオンを介した塩基対を形成することも報告されている。当研究室では、様々な金属イオンと核酸塩基の組み合わせで形成され得る塩基対の安定性やDNAポリメラーゼによる複製反応に及ぼす影響を調べている。
(3) 糖部修飾核酸の合成法の開発とRNA干渉など生体反応制御分子としての応用
 アンチセンス法やRNA干渉法は特定の遺伝子発現を抑制する方法で、疾病の治療や遺伝子のノックダウンに応用されている。しかし、効果的に作用を発揮するには生体内の各種分解酵素に対する安定性が重要となる。そこで、糖部修飾核酸の合成法を開発し、生体内で安定性向上を目指した核酸アナログの合成とそのin vitroでの遺伝子発現抑制効果の検討を行っている。
(4) 二重鎖DNAを不斉源とする不斉合成法の開発
 DNAの二重らせん構造は不斉場を形成しており、不斉(立体選択的)合成を行う際の不斉源となり得る可能性がある。そこで、不斉リガンドとして種々の短鎖DNA断片を化学合成し、二重鎖DNA上での不斉合成反応について検討を行っている。
(5) RNAの化学進化とホモキラリティーの確立過程のモデル構築
 地球上生物の核酸を構成するリボースは例外なくD型であるが、原始地球上で非生物的に合成されたヌクレオチドはラセミ体であったと考えられている。このラセミ体からのL型ヌクレオチドの淘汰が生命誕生に必須であったと考えられているが、その過程は生物学に残された大きな謎とされている。当研究室ではL型ヌクレオチドを化学合成し、その化学的性質の観点から、この「大きな謎」を解明する糸口をつかむべく取り組んでいる。
(6) 細胞内移送能を有するキャリアペプチドの開発
 タンパク質、核酸、多糖類などの極性高分子化合物は、疎水性である細胞膜を容易に通過し、細胞内に入ることができない。これらの分子を細胞内に移送する機能を有するペプチドを設計・合成し、そのin vitro細胞評価を行っている。
(7) キャリアペプチドの核酸医薬品細胞内デリバリーツールとしての応用
 アンチセンスやsiRNAなどの遺伝子治療に用いられる核酸分子とキャリヤペプチドとの複合体の効率的合成法を検討している。さらに、その複合体の細胞膜透過性や遺伝子のノックダウン効果などのin vitro細胞評価を行っている。
(8) ポリフェノール類の合成
 ポリフェノール類は、生活習慣病の予防、抗がん、抗菌、抗ウィルス作用などの多様な生理活性が報告されている。酸化的フェノールカップリングを用いてポリフェノール類の効率的合成法を確立し、合成した種々のポリフェノール類の生理活性評価を行っている。
教授 土井 光暢
助教 浅野 晶子
(1) ペプチドのコンホーメーションコントロールに関する研究
(2) 中程度の分子量を有する化合物に対する結晶構造解析の応用
(3) 機能性ペプチドの構造解析とデザイン
准教授 大桃 善朗
助教 平田 雅彦
(1) PET・SPECT画像診断用放射性医薬品の開発に関する研究
(2) インビボMRI・蛍光診断用薬剤の開発に関する研究
(3) 癌の早期画像診断並びに治療効果判定に関する核医学的研究
教授 田中 麗子
講師 山田 剛司
(1) Serratane型トリテルペノイドと抗酸化剤のハイブリッドの医薬への応用
(2) 白樺を浸食する腐朽菌カバノアナタケの産生する新規 lanostane型トリテルペノイド
(3) ブラジル産植物 アンデローバ (Carapa guianensis)、マラクジャデポ (Passiflora quadrangularis)の生理活性物質の絶対構造
(4) 海洋生物由来真菌の産生する細胞毒性物質に関する研究
教授 馬場 きみ江
准教授 谷口 雅彦
講師 芝野 真喜雄
(1) 抗腫瘍活性および抗転移等を指標とした各種生薬成分の単離、構造決定に関する研究
(2) アシタバのカルコン類の生理作用と高カルコン含有アシタバの開発に関する研究
(3) 中国産セリ科生薬からの新規化合物の単離、生理作用に関する研究
(4) グルコシダーゼ阻害活性成分の探索に関する研究
(5) 甘草の国内生産への挑戦に関する研究
教授 天野 富美夫
講師 藤森 功
(1) マクロファージ及び腎メサンギウム細胞活性化機構の研究
(2) サルモネラの病原性発現機構の研究
(3) 宿主及び環境中の細菌のストレス応答機構の研究
(4) プロスタグランジンの作用並びに産生の調節機構に関する研究
(5) 有機スズ化合物の免疫系に及ぼす毒性発現機構の研究
(6) 肥満の分子機構と予防・診断・治療に関する研究
(7) 癌免疫と診断・治療に関する研究
教授 藤本 陽子
准教授 佐久間 覚
(1) 脂質由来生理活性物質の産生調節機構に関する研究
(2) 虚血−再還流障害の発症機構に関する研究
(3) 生活習慣病を誘発する肥満の分子機構に関する研究
(4) 肝臓及び大腸における新規制がん剤の開発
(5) 糖尿病性合併症の発症因子とその防御に関する研究
(6) 環境汚染物質の生体影響に関する研究
教授 松村 靖夫
講師 大喜多 守
(1) エンドセリンの遺伝子発現調節機構
(2) 慢性腎臓病におけるエンドセリンの病態学的役割
(3) 急性腎障害における一酸化窒素の病態生理学的役割
(4) 心臓と腎臓の交感神経活動とその調節機構
(5) 健康食品の薬理学的研究
教授 高岡 昌徳
講師 坂口 実
(1) 癌細胞の増殖に対する薬物の効果とそのメカニズム 
乳腺癌あるいは胃癌細胞の増殖を抑制する新規な化合物を検索し、作用メカニズムを解明してその有用性を検討する。
(2) プロリルオリゴペプチダーゼの細胞生物学的役割 
培養細胞の細胞周期制御におけるプロリルオリゴペプチダーゼの機能を解析し、細胞の増殖における本酵素の役割を解明する。
(3) 細胞の生存や傷害の保護および分化促進活性を有する化合物の探索 
生薬や日常摂取する食品、機能性食品、サプリメントなどに含有されている化合物について、培養細胞の増殖・生存・分化・死に及ぼす影響を検討して、制癌作用や細胞死抑制作用または細胞機能を維持する効果を示すものを探索し、その有用性を検討する。
准教授 大野 行弘
講師 河合 悦子
(1) 薬品作用解析研究
中枢神経作用薬、腎臓作用薬などについて、薬効薬理作用および副作用を評価し、その作用メカニズムを解明する。
(2) 精神神経疾患の病態研究
統合失調症、抑うつ・不安障害、パーキンソン病、てんかん等の精神神経疾患を対象に、各種の疾患モデルを用いた病態研究を進め、臨床治療上の問題点を克服できる創薬コンセプトを提案する。
(3) 中枢ドパミンおよびセロトニン神経系の機能解析研究
精神・運動機能の調節における脳内ドパミンおよびセロトニン受容体の役割とその制御メカニズムを、行動薬理学、電気生理学、神経化学的手法を用いて解析する。
(4) 腎不全の病態治療研究
慢性腎不全モデル動物を用いて、腎間質線維化発症メカニズムを解析し、その病態の成り立ちや薬物療法のあり方を検討する。
教授 掛見 正郎
講師 岩永 一範
講師 宮崎 誠
(1) 薬物の生体内動態と薬理効果の消長に関する速度論的研究
(2) 医薬品の吸収・分布・代謝・排泄に関する薬物速度論的研究
(3) 医薬品の最適投与方法、投与計画の設定とそれに基づいた最適製剤及び最適薬物送達系の設計
教授 荒川 行生
准教授 恩田 光子
(1) 生体内薬物、ペプチド・タンパク質の微量定量法の確立とその応用研究
(2) 抗菌薬、副腎皮質ホルモン薬等薬物のPK/PD解析
(3) 抗菌薬等薬物の適正使用に関する疫学的研究
(4) 医薬品情報及びそのシステムの構築と活用研究
(5) 薬物療法や薬剤実務のアウトカムリサーチ・医療経済学的分析
(6) 医療分野のリスクマネジメント
准教授 井尻 好雄
助教 幸田 祐佳
助教 加藤 隆児
(1) 実験動物で病態モデルを作成し、新たな病態生理学的メカニズムの解析・分析を行い、新しい治療薬の開発を行う研究
(2) 炎症制御と再生に関する研究
(3) 病態モデル;敗血症ショックモデル・肝障害モデル・心筋虚血再灌流モデル・心筋梗塞モデル・腎不全モデル・胃損傷モデルなど
(4) 探求薬物;Capsaicin・5-ALA・NSAIDs・COX阻害剤など
教授 藤田 芳一 (1) 化学プローブ及び金属錯体のキャラクタリゼーションに関する研究
(2) 生体機能関連物質の微量分析法の開発研究
(3) 臨床化学分析法の開発と病態解析に関する研究
(4) 生理活性金属錯体の探索に関する研究
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