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本講義は、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」における「A 全学年を通して:ヒューマニズムについて学ぶ」および「B イントロダクション」に対応する。授業の目的は、講義全般を通じて、国民の健康を守るうえでの医学・薬学の役割を理解することである。
【薬学概論】:日本薬学会から発行されている冊子を用いて、これからの薬学を学ぼうとする学生へ、21世紀の“薬学”について概説する。併せて、薬学の歴史と共に歩んできた大阪薬科大学の歴史と教育目標を紹介する。また、代表的制癌剤を取り上げ、「薬」とは何かを多角的な切り口から考える。(担当:千熊)。
さらに、薬剤師として社会で活躍する諸君の将来像を展望するために、それぞれの立場で豊富な経験のある専門家からの講義を聞く。
「医療人としての薬剤師の現状と使命」(担当:外来講師)。
「化合物が薬になるまでの開発の流れ」(担当:外来講師)。
「薬と社会のかかわり:薬を管理する」(担当:恩田)。
【医学概論】: 薬学教育において、病棟活動における服薬指導などを遂行できうる高度な職能を付加するために、医療現場に即した知識の“広がり”と“充実”を図らなければならない。その一環として、早期における医療薬学導入教育として位置づける講義を行う。(担当:田中一彦、松村人志)
●一般目標(GIO)
医療人あるいは薬の専門家として必要な基本姿勢を身につけるために、医療、社会における薬学の役割、薬剤師の使命を知り、どのように薬学が発展してきたかを理解する。
●到達目標(SBOs)
1.薬学の歴史的流れと医療において薬学が果たしてきた役割を概説できる。
2.本学の歴史および教育目標を概説できる。
3.薬剤師の活動分野(医療機関、製薬企業、衛生行政など)について概説できる。
4. 医療の担い手としてのこころ構えを説明できる。
5.薬剤師と共に働く医療チームの職種を挙げ、その仕事を概説できる。
6.医薬品の適正使用における薬剤師の役割について概説できる。
7.医薬品の創製における薬剤師の役割について概説できる。
8.疾病の予防および健康管理における薬剤師の役割について概説できる。
9.薬の発見の歴史を具体例を挙げて概説できる。
10.化学物質が医薬品として治療に使用されるまでの流れを概説できる。
11.「薬とは何か」を概説できる。
12.麻薬、大麻、覚せい剤などを乱用することによる健康への影響を概説できる。
13.一般用医薬品と医療用医薬品の違いを概説できる。
14.種々の剤形とその使いかたについて概説できる。
15.薬剤師に関わる法令について概説できる。
16.医療と薬剤師のかかわりについて考えを述べることができる。 |
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複数の講師により、教科書にとらわれることなく、ビデオ、スライドや資料などを用いて、講義をすすめる。
●準備学習や授業に対する心構え
常に授業中に理解し、考えるよう心掛ける。
●オフィス・アワー
16:30-17:30各担当研究室に来て下さい(会議などで留守をしていることがあります)。
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講義への出席と課題レポート(薬学概論)
小テストの結果に、講義への出席を加味する。(医学概論) |
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書名 |
著者名 |
出版社名 |
『薬学としごと』 |
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日本薬学会 |
『これから薬学をはじめるあなたに』 |
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日本薬学会 |
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書名 |
著者名 |
出版社名 |
『新・薬学概論』 |
廣部雅昭・山崎幹夫 |
廣川書店 |
『くすりの発明・発見史』 |
岡部 進 |
南山堂 |
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回 |
項目 |
授業内容 |
1 |
薬学とは何か |
薬学の歴史的流れと医療において薬学が果たしてきた役割を概説できる。
本学の歴史および教育目標を概説できる。
薬剤師の活動分野(医療機関、製薬企業、衛生行政など)について概説できる。
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2 |
くすりを創る |
医薬品の創製における薬剤師の役割について概説できる。化学物質が医薬品として治療に使用されるまでの流れを概説できる。
「薬とは何か」を概説できる。
薬、医療、社会の関わりについて概説できる。 |
3 |
薬を管理する |
「薬を管理する」とはどういうことか、法体系に沿って概説できる。
医薬品の開発から流通までの流れを理解する。
地域住民の健康の保持・増進への薬剤師の関わりを考える。 |
4 |
薬を使う |
患者さんに薬が渡るまでを概説できる。
医薬品の適正使用における薬剤師の役割について概説できる。
一般用医薬品と医療用医薬品の違いを概説できる。
種々の剤形とその使い方について概説できる。
疾病の予防及び健康管理における薬剤師の役割について概説できる。 |
5 |
身体を知る(その1) |
基準値の重要性;基準値を覚え、その病態を推測することができる。
基準値・病態と医薬品との関わりを理解する。 |
6 |
身体を知る(その2) |
症候の重要性;バイタルサインと症候の重要性とその生じる原因を考えることができる。
症候・原因と医薬品との関わりを理解する。 |
7 |
身体を知る(その3) |
診断の重要性;どの様にして診断され、医薬品が使われ、医療における薬剤師の関わりについて考えることができる。診断と医薬品との関わりを理解する。 |
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