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薬局実務実習  [Practice in Pharmacy]

開講情報
5年次 後期 薬学科:10単位 必修
担当教員
教授 荒川 行生    
備考
授業の目的と概要
 本科目は、6年制薬学教育にあたって義務付けられている薬局における参加型実務実習であり、臨床に係る実践的能力を持つ薬剤師を養成することを目的とし、具体的には「実務実習モデル・コアカリキュラム」のうちの「薬局実習」で示されている項目を行うものである。
●一般目標(GIO)
 薬局の社会的役割と責任を理解し、地域医療に参画できるようになるために、保険調剤、医薬品などの供給・管理、情報提供、健康相談、医療機関や地域との関わりについての基本的な知識、技能、態度を修得する。
●到達目標(SBOs)
授業の方法
 学生は、各々、配属された薬局施設において、その薬局の実務実習指導薬剤師の指導のもと実地的な参加型実習を行う。学習は、項目に応じて実習、演習、講義、説明、見学によって行い、その具体的スケジュールは各施設作成のものに従う。平成22年度における実習期間は、9月6日〜11月19日または1月11日〜3月25日のいずれかの期間である(いずれも11週間で、祝日を除く月〜金の9時〜17時)。
●準備学習や授業に対する心構え
 本実習は、大学で行われる実習とは異なり、患者の医療を実際に行っている現場施設を借りて行われる臨床実習であるため、医療人および社会人としてのふるまいを第一に心がけること。また、本実習のために行った事前学習(「医療薬剤学1」、「臨床導入実習」、「薬学総合演習2」、「コミュニティーファーマシー」、「薬物治療学1および2」、「医薬品安全性学」など)の内容を復習し、臨床実習を受ける基礎的な知識、技能および態度を確認して臨むこと。
●オフィス・アワー 
 実習期間中は大学教員が訪問指導時に、または指導薬剤師が適宜に担当する。その他の期間では随時[B棟3階 臨床実践薬学研究室、B棟4階 教授(特任)研究室]。
成績評価法
 実習期間中に適宜薬局を訪問する大学教員により逐次の成績評価を行う。評価にあたり、当該教員は、学生が日々記録する「実習記録」と「自己評価表」、および指導薬剤師との懇談内容と「評価表」を参考とする。さらに、総合的な評価は、逐次評価をもとに「実務実習実施部会」がこれを行う。
教科書
書名 著者名 出版社名
『薬学生のための病院・薬局実務実習テキスト2010』 日本病院薬剤師会近畿ブロック/日本薬剤師会大阪・近畿ブロック(編) じほう
参考書
書名 著者名 出版社名
『ビジュアル薬剤師実務シリーズ1・薬局調剤の基本』 上村直樹・下平秀夫(編) 羊土社
『ビジュアル薬剤師実務シリーズ2・薬局管理の基本』 上村直樹・下平秀夫(編) 羊土社
授業計画
項目 授業内容
1 1-4回
薬局アイテムと管理
(凵F病院実習で履修する場合には免除可能な項目)
薬局で取り扱うアイテム(品目)の医療、保健・衛生における役割を理解し、それらの管理と保存に関する基本的知識と技能を修得する。
1. 薬局アイテムの流れ
(1)薬局で取り扱うアイテムが医療の中で果たす役割について説明できる。
(2)薬局で取り扱うアイテムの保健・衛生、生活の質の向上に果たす役割を説明できる。
(3)薬局アイテムの流通機構に係わる人達の仕事を見学し、薬剤師業務と関連づけて説明できる。
2. 薬局製剤
(1)代表的な薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
(2)代表的な薬局製剤・漢方製剤を調製できる。
3. 薬局アイテムの管理と保存
(1)刪纐品の適正在庫とその意義を説明できる。
(2)剩[入医薬品の検収を体験し、そのチェック項目(使用期限、ロットなど)を列挙できる。
(3)薬局におけるアイテムの管理、配列の概要を把握し、実務を体験する(知識・技能)。
4. 特別に配慮すべき医薬品
(1)剿ヶ、向精神薬などの規制医薬品の取扱いについて説明できる。
(2)剴ナ物、劇物の取扱いについて説明できる。
(3)剿@的な管理が義務付けられている医薬品(麻薬、向精神薬、劇薬、毒薬、特定生物由来製剤など)を挙げ、その保管方法を見学し、その意義について考察する(態度)。
2 5-7回
情報へのアクセスと活用
医薬品の適正使用に必要な情報を提供できるようになるために、薬局における医薬品情報管理業務に関する基本的知識、技能、態度を修得する。
5. 薬剤師の心構え
(1)医療の担い手が守るべき倫理規範を遵守する(態度)。
(2)職務上知り得た情報について守秘義務を守る(態度)。
6. 情報の入手と加工
 (1)刪纐品の基本的な情報源(厚生労働省、日本製薬工業協会、製薬企業、日本薬剤師会、卸など)の種類と特徴を正しく理解し、適切に選択できる(知識・技能)。
 (2)刳本的な医薬品情報(警告、禁忌、効能、副作用、相互作用など)を収集できる(技能)。
 (3)処方内容から得られる患者情報を的確に把握できる(技能)。
 (4)薬歴簿から得られる患者情報を的確に把握できる(技能)。
 (5)刹ル急安全性情報、不良品回収、製造中止などの緊急情報の取扱い方法について説明できる。
 (6)剿竄「合わせに対し、根拠に基づいた論理的な報告書を作成できる(知識・技能)。
 (7)刪纐品・医療用具等安全性情報報告用紙に、必要事項を記載できる(知識・技能)。
7. 情報の提供
(1)入手した情報を評価し、患者に対してわかりやすい言葉、表現で適切に説明できる(技能・態度)。
(2)入手した患者情報を、必要に応じ、適正な手続きを経て他の医療従事者に提供できる(技能・態度)。
(3)刳ウ者および医薬品に関連する情報の授受と共有の重要性を感じとる(態度)。
3 8-18回
薬局調剤
薬局調剤を適切に行うために、調剤、医薬品の適正な使用、リスクマネージメントに関連する基本的知識、技能、態度を修得する。
8. 保険調剤業務全体の流れ
 (1)保険調剤業務の全体の流れを理解し、処方せんの受付から調剤報酬の請求までの概要を説明できる。
 (2)保険薬局として認定される条件を、薬局の設備と関連づけて具体的に説明できる。
9. 処方せんの受付
(1)処方せん(麻薬を含む)の形式および記載事項について説明できる。
(2)処方せん受付時の対応および注意事項(患者名の確認、患者の様子、処方せんの使用期限、記載不備、偽造処方せんへの注意など)について説明できる。
(3)初来局患者への対応と初回質問表の利用について説明できる。
(4)初来局および再来局患者から収集すべき情報の内容について説明できる。
(5)剌方せん受付時の対応ができる(技能・態度)。
(6)剞カ命に関わる職種であることを自覚し、ふさわしい態度で行動する(態度)。
(7)刳ウ者が自らすすんで話ができるように工夫する(技能・態度)。
(8)刳ウ者との会話などを通じて、服薬上の問題点(服薬状況、副作用の発現など)を把握できる(技能)。
10. 処方せんの鑑査と疑義照会
(1)剌方せんが正しく記載されていることを確認できる(技能)。
(2)剌方せんに記載された処方薬の妥当性を、医薬品名、分量、用法・用量、薬物相互作用などの知識に基づいて判断できる(知識・技能)。
(3)薬歴簿を参照して処方内容の妥当性を判断できる(知識・技能)。
(4)疑義照会の行い方を身につける(知識・態度)。
(5)疑義照会事例を通して、医療機関との連携、患者への対応をシミュレートする(技能・態度)。
11. 計数・計量調剤
(1)剿袋、薬札に記載すべき事項を列挙できる。
(2)剌方せんの記載に従って正しく医薬品の取りそろえができる(技能)。
(3)剌剤、カプセル剤などの計数調剤ができる(技能)。
(4)剔纒\的な医薬品の剤形を列挙できる。
(5)刪纐品の識別に色、形などの外観が重要であることを、具体例を挙げて説明できる。
(6)剔纒\的な医薬品の商品名と一般名を対比できる。
(7)剴ッ一商品名の医薬品に異なった規格があるものについて具体例を列挙できる。
(8)刪ルなる商品名で、同一有効成分を含む代表的な医薬品を列挙できる。
(9)剔纒\的な同種・同効薬を列挙できる。
(10)剔纒\的な医薬品を色・形、識別コードから識別できる(技能)。
(11)刪皷量(一包化)調剤を必要とするケースについて説明できる。
(12)刪皷量(一包化)調剤を実施できる(技能)。
(13)剌剤の粉砕、およびカプセル剤の開封の可否を判断し、実施できる(知識・技能)。
(14)剋U剤、液剤などの計量調剤ができる(技能)。
(15)剪イ剤機器(秤量器、分包機など)の基本的な取扱いができる(技能)。
(16)剴ナ薬・劇薬、麻薬、向精神薬などの調剤と取扱いができる(技能)。
(17)剴チ別な注意を要する医薬品(抗悪性腫瘍薬など)の取扱いを体験する(技能)。
12. 計数・計量調剤の鑑査
(1)剪イ剤された医薬品に対して、鑑査の実務を体験する(技能)。
13. 服薬指導の基礎
(1)剴K切な服薬指導を行うために、患者から集める情報と伝える情報を予め把握できる(知識・技能)。
(2)薬歴管理の意義と重要性を説明できる。
(3)薬歴簿の記載事項を列挙し、記入できる(知識・技能)。
(4)薬歴簿の保管、管理の方法、期間などについて説明できる。
(5)剩D婦、小児、高齢者などへの服薬指導において、配慮すべき事項を列挙できる。
(6)刳ウ者に使用上の説明が必要な眼軟膏、坐剤、吸入剤などの取扱い方を説明できる(技能)。
(7)剋ゥ己注射が承認されている代表的な医薬品を調剤し、その取扱い方を説明できる。
14. 服薬指導入門実習
(1)剋w示通りに医薬品を使用するように適切な指導ができる(技能)。
(2)薬歴簿を活用した服薬指導ができる(技能)。
(3)刳ウ者向けの説明文書を使用した服薬指導ができる(技能)。
(4)お薬手帳、健康手帳を使用した服薬指導ができる(技能)。
15. 服薬指導実践実習
 (1)刳ウ者に共感的態度で接する(態度)。
 (2)刳ウ者との会話を通じて、病態、服薬状況(コンプライアンス)、服薬上の問題点などを把握できる(技能)。
 (3)刳ウ者が必要とする情報を的確に把握し、適切に回答できる(技能・態度)。
 (4)刳ウ者との会話を通じて使用薬の効き目、副作用に関する情報を収集し、必要に応じて対処法を提案する(技能・態度)。
 (5)剴手した情報を評価し、患者に対してわかりやすい言葉、表現で適切に説明できる(技能・態度)。
16. 調剤録と処方せんの保管・管理
(1)調剤録の法的規制について説明できる。
(2)調剤録への記入事項について説明できる。
(3)調剤録の保管、管理の方法、期間などについて説明できる。
(4)調剤後の処方せんへの記入事項について説明できる。
(5)処方せんの保管、管理の方法、期間などについて説明できる。
17. 調剤報酬
(1)調剤報酬を算定し、調剤報酬明細書(レセプト)を作成できる(技能)。
(2)薬剤師の技術評価の対象について説明できる。
18. 安全対策
 (1)代表的な医療事故訴訟あるいは調剤過誤事例について調査し、その原因について指導薬剤師と話し合う(知識・態度)。
(2)剿シ称あるいは外観が類似した代表的な医薬品を列挙できる。
(3)剴チにリスクの高い代表的な医薬品(抗悪性腫瘍薬、抗糖尿病薬など)を列挙できる。
(4)剪イ剤過誤を防止するために、実際に工夫されている事項を列挙できる。
(5)剪イ剤中に過誤が起こりやすいポイントについて討議する(態度)。 
(6)刮゚誤が生じたときの対応策を討議する(態度)。
(7)刄Cンシデント、アクシデント報告の記載方法を説明できる。
4 19-21回
薬局カウンターでの接遇
地域社会での健康管理における薬局と薬剤師の役割を理解するために、薬局カウンターでの患者、顧客の接遇に関する基本的知識、技能、態度を修得する。
19. 患者・顧客との接遇
 (1)かかりつけ薬局・薬剤師の役割について指導薬剤師と話し合う(態度)。
 (2)患者、顧客に対して適切な態度で接する(態度)。
 (3)疾病の予防および健康管理についてアドバイスできる(技能・態度)。
 (4)医師への受診勧告を適切に行うことができる(技能・態度)。
20. 一般用医薬品・医療用具・健康食品
 (1)セルフメディケーションのための一般用医薬品、医療用具、健康食品などを適切に選択・供給できる(技能)。
 (2)顧客からモニタリングによって得た副作用および相互作用情報への対応策について説明できる。
21. カウンター実習
(1)顧客が自らすすんで話ができるように工夫する(技能・態度)。
(2)顧客が必要とする情報を的確に把握する(技能・態度)。
(3)顧客との会話を通じて使用薬の効き目、副作用に関する情報を収集できる(技能・態度)。
(4)入手した情報を評価し、顧客に対してわかりやすい言葉、表現で適切に説明できる(技能・態度)。
5 22-25回
地域における薬剤師
地域に密着した薬剤師として活躍できるようになるために、在宅医療、地域医療、地域福祉、災害時医療、地域保健などに関する基本的知識、技能、態度を修得する。
22. 在宅医療
(1)訪問薬剤管理指導業務について説明できる。
(2)在宅医療における医療廃棄物の取扱いについて説明できる。
(3)薬剤師が在宅医療に関わることの意義を指導薬剤師と話し合う(態度)。
23. 地域医療・地域福祉
 (1)病院薬剤師と薬局薬剤師の連携の重要性を説明できる。
 (2)当該地域における休日、夜間診療と薬剤師の役割を説明できる。
 (3)当該地域での居宅介護、介護支援専門員などの医療福祉活動の状況を把握できる(知識・技能)。
24. 災害時医療
 (1)緊急災害時における、当該薬局および薬剤師の役割について説明できる。
25. 地域保健
 (1)学校薬剤師の職務を見聞し、その役割を説明できる。
 (2)地域住民に対する医薬品の適正使用の啓発活動における薬剤師の役割を説明できる。
 (3)麻薬・覚せい剤等薬物乱用防止運動における薬剤師の役割について説明できる。
 (4)日用品に係る薬剤師の役割について説明できる。
 (5)日用品に含まれる化学物質の危険性を列挙し、わかりやすく説明できる。
 (6)誤飲、誤食による中毒および食中毒に対して適切なアドバイスができる(知識・技能)。
 (7)生活環境における消毒の概念について説明できる。
 (8)話題性のある薬物および健康問題について、科学的にわかりやすく説明できる。

調剤、服薬指導、患者・顧客接遇などの薬局薬剤師の職務を総合的に実習する。
6 26回
薬局業務総合
26. 総合実習
 (1)薬局業務を総合的に実践する。
 (2)患者の健康の回復と維持に薬剤師が積極的に貢献することの重要性を感じ取る(態度)。
 (3)薬が病気の治癒、進行防止を通して、病気の予後とQOLの改善に貢献していることを感じとる(態度)。
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