トップページへ

基礎細胞生物学1  [Fundamentals of Cell Biology 1]

開講情報
1年次 前期 1単位 必修
担当教員
准教授 安田 正秀    
備考
授業の目的と概要
 「生物学」のなかでも、特に薬学を学ぶために不可欠な内容について、平易に講義します。高校で生物を履修しなかった学生でも理解できるように、ゆっくりとていねいに授業を進めます。 
 近年の生命科学の進歩は目覚ましく、今では生命現象も一部は分子のレベルで説明することが可能となり、さらに遺伝子治療やクローン動物の誕生など生命を操作することさえ試みられるようになりました。それと同時に、私たちは人類の未来を左右する多くの問題と責任を課されたことになるのです。薬学が生命科学の重要な一端を担っている学問であることを考えるとき、薬学を学ぶ基本として生命の本質に対する深い理解と洞察が大切であると考えます。本講義を通じて、生物の実に見事な“生命のしくみ”を理解し、“生命とはなにか”を考えてください。そして、現代生物学は、単なる「知識の寄せ集め学」ではなく、理論的考察の可能な学問であることを認識して欲しいと希望しています。 「基礎細胞生物学1」では主に“生体内で行われている化学反応”を中心に講述します。
●一般目標(GIO)
 生命体の成り立ちを個体、器官細胞レベルで理解、生命活動を維持するために行われている生体エネルギーの産生や恒常性や生体防御機構を理解するために、生命体の構造と機能調節・食物成分からのエネルギーの産生過程・生体のダイナミックな調節機構に関する基本的知識を習得することを目的とする。
●到達目標(SBOs)
詳細は授業計画欄に記載します。
授業の方法
主として講義形式で行います。教科書の他に、必要に応じて授業内容に則したプリントを用意します。なお、出来るかぎり新しい知見を身近な話題と関連づけて取り上げ、生命科学、ひいては薬学に対する深い興味を喚起したいと考えています。
●準備学習や授業に対する心構え
生物系専門科目の理解に必須である生命科学の基礎を学びます。これまで大学受験科目として生物を学んでいないものは、中学校あるいは高等学校の生物学のテキストを読んで理解しておくことを進めます。また、下記の参考書等ならびに生命科学に関する記事等に適宜目を通すよう努力して下さい。
予習を心掛け、復習に充分な時間を執り、疑問点を残さないよう質問に行くなどの努力して、生命科学を学ぶ楽しさを体得して下さい。
●オフィス・アワー 
月曜日〜金曜日の午前8時45分〜午後6時、但し講義・実習・会議などで不在の場合以外は随時
B棟地下1階・動物関連研究施設
成績評価法
学期末に行う定期試験の成績ならびに出席状況等を加味して総合的に評価します。試験直前の勉強のみでは充分に対処できないので、不断の努力が必要である。従って、授業に目的意識を持って出席することが望ましい。
教科書
書名 著者名 出版社名
『基礎固め 「生物」』 松村瑛子、安田正秀 化学同人
参考書
書名 著者名 出版社名
『レーニンジャー新生化学 第3版』 川嵜敏祐 (編集) 廣川書店
『細胞の分子生物学』 中村桂子 教育社
『基礎生物学』 中村 運 培風館
『ヴォート基礎生化学』 田宮信雄 他 (訳) 東京化学同人
『キャンベル生化学』 川嵜敏祐 (監訳) 廣川書店
『ダイナミックワイド 図説生物』 石川 統 他 東京書籍
『生体分子の化学』 相本三郎、赤路健一 化学同人
『生物化学序説第2版』 泉屋信夫、野田耕作、下東奉幸 化学同人
『理系総合のための生命科学 分子・細胞・個体から知る“生命”のしくみ』 東京大学生命科学教科書編集委員会 羊土社
授業計画
項目 授業内容
1 細胞および生体の構造と機能(1) 原核細胞と真核細胞の違いを説明できる。
真核細胞について、動物細胞と植物細胞の違いを説明できる。
細胞小器官の機能・役割について説明できる。
2 細胞および生体の構造と機能(2) ヒトの身体を構成する組織・器官・臓器の名称と役割分担について説明できる。
3 生体を構成する成分(1) タンパク質を構成するアミノ酸の名称と構造式およびタンパク質の構造について説明できる。
4 生体を構成する成分(2) 脂質を分類し、構造の特徴と役割について説明できる。
グルコースの構造、性質、役割について説明できる。
グルコース以外の代表的な単糖および二糖類・多糖類の種類、構造、性質、役割について説明できる。
5 生体を構成する成分(3) 核酸の種類、構造、性質役割について説明できる。
6 生体内の化学反応と独立栄養生物の代謝(1) 酵素反応の特性を一般的な化学反応と対比させて説明できる。
酵素の基質特異性、至適温度、至適pHなどについて説明できる。
酵素反応における補酵素などの役割について説明できる。
酵素反応のフィードバック機構について説明できる。
7 生体内の化学反応と独立栄養生物の代謝(2) 酵素反応を反応様式により分類し、代表的なものについて性質と役割を説明できる。
光合成について説明できる。
8 従属栄養生物の代謝−物質代謝、エネルギー代謝(1) 異化反応と同化反応の違いについて説明できる。
栄養素の消化・吸収過程について説明できる。
解糖系・嫌気呼吸について説明できる。
アルコール発酵・乳酸発酵について説明できる。
好気呼吸について説明できる。
クエン酸回路について説明できる。
9 生従属栄養生物の代謝−物質代謝、エネルギー代謝(2) 電子伝達系(酸化的リン酸化)について説明できる。
アセチルCoAのエネルギー代謝における役割を説明できる。
同化反応・窒素代謝について説明できる。
10 恒常性の維持(1) 内部環境を形成する体液(血液・組織液・リンパ液)の分類と循環について説明できる。
自律神経の構成と機能の概要を説明できる。
呼吸運動の調節、血液循環の調節、心拍数の調節の概要が説明できる。
11 恒常性の維持(2) 内分泌系(ホルモン)による内部環境の調節についての概要が説明できる。
主要なホルモンの分泌機構および作用機構について説明できる。
水分の調節、無機塩類の調節、性周期の調節、血糖値の調節および体温の調節について説明できる。
12 生体防御機構ー免疫ー(1) 異物の侵入に対する物理的、生理的、化学的バリアーについて説明できる。
免疫反応の特徴(自己と非自己、特異性、記憶)につて説明できる。
体液性免疫と細胞性免疫を比較して説明できる。
13 生体防御機構ー免疫ー(2) 免疫担当する組織と細胞を列挙家着るできる。
免疫担当細胞の種類と役割および主な細胞間ネットワークについて説明できる。
抗体分子の種類、構造、役割について説明できる。
アレルギー反応について説明できる。
代表的な自己免疫疾患および免疫不全症候群を挙げ、その特徴と成因について説明できる。
臓器移植、拒絶反応、免疫抑制剤などについて説明できる。
▲PAGE TOP