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基礎物理学2  [Fundamental Physics 2]

開講情報
1年次 後期 1単位 必修
担当教員
教授 土井 勝    
備考
授業の目的と概要
 実学の典型である薬学と比べ、数学や物理学のような基礎的な学問は、応用と直接結びつかないために、初学者にはその有用性が見えにくいものです。しかし、現代文明は基礎科学の上に築かれており、薬学を学ぶ上でも基礎科目で足固めしておくことが、後々の発展のために大切なことです。自然の多様性を体系的に把握し、薬学を学ぶための基礎力を蓄えてほしいものです。 
●一般目標
 薬学を学ぶ上で必要な物理学の基礎力を身につけるために、物質および物体間の相互作用などに関する基本的知識を修得する。
 自然現象の半分は物質的自然観によって理解できるのですが、残りの半分は場の概念(空間の各点に何らかの物理量が対応づけられているものをいう)によらねばなりません。場の典型例は波動と電磁場で、量子論も根底に場の考えがあります。最初に波動の一般的性質について学び、光を幾何光学と波動光学の両方から取り扱う方法を学びます。次いで電気と磁気、原子分子の世界を支配している量子論の考え方を身につけ、薬学を学ぶ上の土台を築きます。
授業の方法
授業は「やさしく、ゆっくり、ていねいに」進めます。やみくもに暗記するのではなく、自分の頭で考え、納得しながら、一歩一歩進んでほしいものです。数学を使わず物理を教えろというのは、無理な注文です。物事の内容を正確に表現するのに、数学ほど適した言語はありません。その一方で、言葉による把握も大切です。数式表現と言葉による内容把握を関連づけながら説明します。物理の予備知識は必要ありませんが、大学で学ぶ数学(微分と積分)の知識と理解しようとする努力は必要です。
●準備学習や授業に対する心構え
物理学は、身につけるのに骨がおれる科目です。むやみに暗記するのではなく、自分の頭で考え、納得する姿勢が大切です。物理学は論理の体系ですから、復習(最低で授業の2倍時間)を中心とし、授業の進行にあわせて疑問点や理解不足をなくしておくことが大切です。
●オフィス・アワー
在室時(17時30分まで)に個人研究室(B棟1階)で受けつけます。何が判らないかを明確にし(それによって理解が進む)質問することが大切です。
成績評価法
試験成績(80%)と出席状況(20%)によって評価します。試験では、知識と理解度の双方を問います。一夜漬けの勉強では対処できないので、普段から少しずつ積み上げる努力をしてください。
教科書
書名 著者名 出版社名
『物理学入門』 土井 勝 日科技連出版社
参考書
書名 著者名 出版社名
『物理学読本』 朝永振一郎 みすず書房
『ファインマン物理学』 ファインマン 岩波書店
授業計画
項目 授業内容
1 波動と波動方程式 縦波と横波の違いを例を挙げて説明できる。波動方程式が書け、解の性質を説明できる。
2 波の種類と重ね合わせの原理 正弦波、平面波、球面波の違いを理解し、重ね合わせの原理と干渉を説明できる。
3 回折、反射と屈折、ドプラー効果 回折の特徴、反射と屈折の法則を説明できる。ドプラー効果を説明でき、現象に適用できる。
4 光学とレーザー 波動光学と幾何光学を把握し、スネルの法則と全反射を説明できる。レーザーの原理と特徴を理解し、応用例を挙げられる。
5 電気と電荷の作る場の概念 クーロンの法則を説明でき、近接作用論と場の概念を理解する。
6 電場と静電位 電場と静電位の定義と意味を理解し、簡単な場合に計算ができる。
7 磁気と電流の作る磁場 電流の定義とビオ・サバールの法則を説明でき、簡単な磁場の計算ができる。
8 電流とその作用 電流と磁場の相互作用とローレンツ力を理解し、電場と磁場中での電荷の運動を説明できる。
9 導体 導体の基本性質を説明できる。静電容量、オームの法則、電力について説明できる。
10 電磁誘導と交流 電磁誘導の法則を説明できる。交流と直流の違い、交流発電の原理を理解する。
11 電磁波 電磁波の基本性質を把握し、電磁波の分類と偏光について説明できる。
12 量子論の基礎 光の粒子性と物質の波動性を説明できる。前期量子論の仮定を説明でき、原子に応用できる。
13 量子力学の考え方 不確定性原理を説明できる。波動方程式を書け、水素原子の基底状態に適用できる。
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