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教育研究施設

薬用植物園

Vol.21

花の拡大写真で、薬用植物を紹介していきます。写真をクリックすると大きく表示されます。

カラエンゴサク  
ホソバタイセイ(アブラナ科) Isatis tinctoria

南ヨーロッパおよび西南アジア原産の多年生草本で、草丈は約1 m。日本の藍染はタデ科のアイを発酵させてインジゴという成分を生成させて染色する。これに対してヨーロッパでは本植物の葉が利用され、インジゴを製造した。薬用部位は根で、板藍根(バンランコン)と呼ばれ清熱解毒薬として用いられる。抗ウイルス作用や免疫増強作用が知られており、風邪やインフルエンザ予防などに広く使用されている。また、葉は大青葉(ダイセイヨウ)という生薬で、板藍根とほぼ同様に使われる。


ホザキイカリソウ(メギ科)
Epimedium sagittatum
 
フキ
中国原産の常緑多年生草本。草丈は、30〜40 cm。花は小さく、よく観察しなければ気付かない。薬用部位は地上部で淫羊藿(インヨウカク)と呼び、強壮・強精薬とされる。第16改正日本薬局方では、インヨウカクの基原植物として、本植物を含めイカリソウなど7種類のEpimedium属植物が掲載されている。Vol. 13のイカリソウを参照。


フキタンポポ  
カンサイタンポポ(キク科)
Taraxacum japonicum

主に西日本各地の草地やあぜ道などに自生する多年生草本。セイヨウタンポポに比べて頭花が小さく、舌状花の数が少ない。また、総苞外片は上向きで反り返っていない。薬用部位は全草で蒲公英(ボコウエイ)と呼び、清熱解毒薬とされ、化膿性疾患や乳腺炎などに利用される。収穫は開花前。日本では根のみを乾燥させた蒲公英根(ボコウエイコン)が流通している。


ミツガシワ(ミツガシワ科)
Menyanthes torifoliata
 
ミツマタ

主に北海道から中部地方の高原の湿地などに自生する多年生草本。3枚の小葉をもつ複葉が特徴で、すべて根生する。氷河期から生きていると言われている。乾燥した葉を睡菜葉(スイサイヨウ)と呼び、苦味健胃薬とする。本植物を食すると眠くなるということから睡菜葉と名付けられたらしい.成分はイリドイド配糖体を含む。


クロモジ  
サンギナリア(ケシ科)有毒Sanguinaria canadensis

北アメリカ東部原産の多年生草本。本園は八重咲きの種類を植栽しているが、本来は一重咲きである。この植物の根茎を切ると血のような赤い汁が出ることから、英名はブラッドルート(bloodroot)と呼ばれる。アメリカでは少量を去痰薬として使用したが、量を誤ると嘔吐などの激しい症状がでる。成分はイソキノリンアルカロイドを含む。最近の報告では、皮膚がんなどに対する効果が発表されている。


クサボケ(バラ科)
Chaenomeles japonica
 
コショウ
本州、四国、九州の日当たりの良い草原や丘陵地に自生する落葉小低木。春に、朱色の3 cm程度の5弁の花をつける。本園に植栽しているクサボケは、花の色が淡黄色で果実も小型である。薬用部位は果実で、和木瓜(ワモッカ)と呼び、木瓜(Vol. 2のカリンを参照)の代用品とされる。リンゴ酸などを含み果実酒などにも利用される。

2013年4月24日掲載




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