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教育研究施設

薬用植物園

Vol.18

花の拡大写真で、薬用植物を紹介していきます。写真をクリックすると大きく表示されます。

カラエンゴサク  
カラエンゴサク(ケシ科)
Corydalis turtschaninovii f. yanhusuo

中国各地で栽培される多年生草本で、草丈は10〜20cm。薬用部位は塊根で、延胡索(エンゴサク)と呼び、鎮痛薬として腹痛や生理痛などに用いられる。市販されている○○漢方胃腸薬は、漢方処方の安中散である。延胡索は安中散の主薬となっている。成分は、デヒドロコリダリンなどのアルカロイド。また、日本国内には、ジロボウエンゴサクやヤマエンゴサクなどが分布しているが、生薬の延胡索としては使用されない。


フキ(キク科)
Petasites japonica
 
フキ

本州、四国、九州や沖縄に分布する多年生草本。山野や道端の湿った土地に生える。雌雄異株で、雄株の頭花には、両性の筒状花があり、雌株の頭花には、外側に多くの雌花があり、花冠は糸状である。若い花茎や葉柄は主に食用とされる。早春に食するフキノトウの天ぷらは少し苦味があり、とても美味である。薬用には若芽を鎮咳、去痰、胃痛などに用いる。成分はクロロゲン酸やカフェー酸、フキ酸などを含む。


フキタンポポ  
フキタンポポ(キク科)
Tussilago farfara

ヨーロッパ、北アフリカ、インド、中国原産の多年生草本で、草丈は10〜50cm。日本には明治時代に渡来した。和名の由来は、タンポポの花によく似ており、葉がフキの様であることから。鮮黄色の頭花内には、雄花と雌花が同居する。薬用部位は花で、款冬花(カントウカ)と呼び、鎮咳、去痰、利尿に用いられる。また、葉も款冬葉と呼び、同様に使用される。


ミツマタ(ジンチョウゲ科)有毒 Edgeworthia chrysantha
 
ミツマタ

中国原産の落葉低木で、高さは約2 m。枝先が3本に分かれて伸びるので、三股(みつまた)の名前が付けられた。コウゾと並び、和紙の原料とされる。また、黄金色の花が美しいので、広く世界各地の庭園に植栽されている。薬用部位は蕾で、中国では夢花(ムカ)と呼び、多涙の治療などに用いられたが、毒性があることから、現在では使用しない。ジンチョウゲ科の植物は毒性が強いので注意が必要である。


クロモジ  
クロモジ(クスノキ科)
Lindera umbellata

本州、四国、九州に分布する落葉低木で、高さは2〜3m。雌雄異株。枝や葉は、よい香りがする。薬用部位は根皮で、釣樟(チョウショウ)と呼び、煎液を湿疹などに外用する。幹や枝は烏樟(ウショウ)と呼ばれ養命酒に配合されている。枝葉の精油(クロモジ油)は、リナロールやゲラニオール、シネオールなどを含み、芳香料や皮膚病に用いられる。また、楊枝の材となり、噛むと香りが漂い、消化を助ける作用がある。


コショウ(コショウ科)
Piper nigrum 温室
 
コショウ

東南アジア原産のつる性常緑木本植物で、茎は10mほどにもなり、節ごとに根を出し、他のものに巻きつく。雌雄異株。薬用部位は果実で、未成熟果実を日干しにしたのが黒胡椒、成熟果実の果皮を取り去って陰干ししたのが白胡椒。胃腸を刺激してぜん動運動を活発にする。一般に、薬用とするより香辛料として用いられる。辛味成分はピペリン。

パイナップル  
パイナップル(パイナップル科)
Ananas comosus 温室

南アメリカ原産の多年生草本で、草丈は1mになる。熱帯各地で、果実を目的に栽培されている。酸味の強い未熟な果実は、消化促進や食欲増進のために用いられる。また、成熟果実は身体の熱をとり、鎮静作用があるとされる。インドでは、無月経や月経困難症に用いられる。果実には、タンパク分解酵素のブロメライン(bromelain)やビタミンCを高含量で含有する。

2012年4月13日掲載




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