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薬用植物園

Vol.5

花の拡大写真で、薬用植物を紹介していきます。 写真をクリックすると大きく表示されます。


オオボウシバナ  
オオボウシバナ(ツユクサ科)
Commelina communis var.hortensis
ツユクサの変種で、花の青色を友禅染の下絵の染料として利用する。滋賀県草津市だけで栽培されている。ツユクサと比較して、その草丈や花の大きさは3倍から5倍。ツユクサは全草を鴨跖草(オウセキソウ)と呼び、利尿薬や風邪の解熱薬として利用される。最近、デオキシノジリマイシンという成分が単離され、糖尿病予防作用(糖質吸収阻害作用)が注目されている。


ゴボウ(キク科)
Arctium lappa
 
ゴボウ
ヨーロッパ原産の二年生または短命な多年生草本。日本では代表的な根菜の一つ。ヨーロッパや北アメリカでは厄介な雑草と認識されている。しかし、英名はバードックであるが、2007年にアメリカへ留学した際、現地のスーパーの野菜売り場では、ゴボウルートという名で売られていたのには驚いた。現地の人は、このアクの強い野菜をどのように料理しているのだろう?薬用部位は、果実で、牛蒡子(ゴボウシ)と呼ばれ、柴胡清肝湯や消風散などの漢方薬に配合される。民間的に母乳の促進などに使われるようだが効果は不明。


メハジキ  
メハジキ(シソ科)
Leonurus japonicus
日本原産の二年生または一年生草本で、草丈は1m以上になる。花は葉腋に車状に付く。和名は、この草の茎を短く切り、子供たちが瞼にはさみ、目を大きくして遊んだことに由来している。薬用部位は全草で益母草(ヤクモソウ)と呼び、婦人病やリウマチに用いられる。英名は、マザーワート(訳:母親草)で、西洋でも、全草を煎じて、産後の止血や強壮薬として用いられる。成分はレオヌリンというアルカロイドを含む。


タイマツバナ(シソ科)
Monarda didyma
 
タイマツバナ
モナルダ(ヤグルマハッカ属)として、最もよく知られる種類。北アメリカ東北部原産の多年草で花の長さが4〜5cmと大きくて目立つ。原産地のアメリカインディアンが、花期の地上部を煎じて、のどの痛み、気管支炎、健胃、生理痛、駆虫薬などに用いた。移住した白人も同じように使うようになった。成分はチモールを主とする精油。


オニユリ  
オニユリ(ユリ科)
Lilium lancifolium
東アジア原産とされるがよく分かっていない。多年生草本で、地下部に鱗茎をもつ。世界中で栽培されている食用ユリだが、食するのは日本、中国、韓国だけである。薬用部位は鱗茎で、百合(ビャクゴウ)と呼び鎮咳去痰作用や精神安定作用を期待し、辛夷清肺湯などの漢方薬に配合される。ハカタユリ、ヤマユリ、ササユリも同様に薬用として使用される。


コガネバナ(シソ科)
Scutellaria baicalensis
 
コガネバナ
中国北部からシベリア原産の多年生草本。草丈は20〜60cm。和名からは黄金色の花を連想させるが、実際は紫色で、根の内部が黄色。薬用部位は根で、黄芩(オウゴン)と呼び、消炎解熱作用を期待し、三黄瀉心湯や小柴胡湯、黄連解毒湯など多くの漢方薬に配合される。成分はバイカリンなどのフラボノイド。近年、抗アレルギー作用があることがわかり、その作用はバイカリンとされている。


ゴマ  
ゴマ(ゴマ科)
Sesamum indicum
インド〜アフリカ北部原産の一年生草本。草丈は1〜2m。ゴマは最古の油料作物である。ゴマ属は38種がアフリカ大陸を中心に分布するが、本種のみ栽培される。栽培品種は約3000あるといわれる。薬用部位は種子で胡麻(ゴマ)と呼び、消風散などの漢方薬に配合される他、胡麻油は紫雲膏(華岡青洲が創製した漢方薬)に使用されている。ゴマは種子の色により、黒ゴマ、白ゴマ、黄ゴマなどに分けられるが、黒ゴマの薬効が高く、薬用には黒ゴマが用いられる。成分はセサミンで血圧降下作用などが知られている。


ハトムギ(イネ科)
Coix lacryma-jobi var.ma-yuen
 
ハトムギ
中国南部、インドシナ半島原産のジュズダマ(Coix lacryma-jobi)の栽培型。種子は食用にされ、ムギ茶のように煎じて用いているのがハトムギ茶。薬用部位は、種皮を除いた種子で、薏苡仁(ヨクイニン)と呼び、利尿、消炎、鎮痛、排膿の目的で、薏苡仁湯などの漢方薬に配合される。民間的には、イボとりや肌あれなどに使用される。ジュズダマとハトムギの区別は、ハトムギの花序が垂れ下がるので見分けがつく。


2010年8月18日掲載




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