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教育研究施設

薬用植物園

Vol.4

花の拡大写真で、薬用植物を紹介していきます。 写真をクリックすると大きく表示されます。


アマチャ  
アマチャ(ユキノシタ科)
Hydrangea serrata var.thunbergii
本州中部に分布する高さ1mぐらいの小低木。装飾花は白または淡青色で、ときに淡い紅色をおびる。形態的にヤマアジサイと区別することは難しい。薬用部位は新鮮な葉および枝先で、それらを醗酵、乾燥させたものが生薬の甘茶(アマチャ)である。矯味薬や口腔清涼剤などに用いられる。甘味成分はフィロズルチン。生葉を噛むと、はじめは苦く感じるが、次第に甘くなる。


クチナシ(アカネ科) 
Gardenia jasminoides
 
クチナシ
中国および日本原産の常緑低木で、静岡県以西の山地に自生する。夏には、香りの良い6弁の白い花を開く。薬用部位は、果実で、山梔子(サンシシ)と呼ばれ、解熱、消炎、止血の目的で黄連解毒湯や茵陳蒿湯などに配合される。また、黄色の染料にも利用され、栗きんとんなどに使われる。園芸品種も多数あり、公園などによく植栽されている八重咲きの品種では、花は見事であるが果実を付けない。


クミスクチン  
クミスクチン(シソ科)温室
Orthosiphon stamineus
東南アジア、オーストラリア原産で、下部が木質化する低木状の多年草である。マレー名がそのまま和名として用いられている。薬用部位は、葉でインドネシアの有名な民間薬。腎炎、水腫、尿路結石などに用いられる。また、利尿効果を期待して茶剤に利用される。 葉には苦味成分のオルソシフォニンの他、サポニンやカリウム塩なども多く含有する。


タンジン(シソ科)
Salvia miltiorrhiza
 
タンジン
中国原産の多年草。薬用部位は、根で丹参(タンジン:赤い薬用人参を意味する)と呼び、中国では、血液浄化、止痛などに用いられる。日本でも漢方処方に加味剤として、用いられる。サルビアの属名は無病息災を意味し、同属植物では、ハーブとして利用されるセージが代表格であり、ソーセージの名前の由来にもなっている。日本ではふつうサルビアと言えば、緋色の花をつけるブラジル原産のヒゴロモソウをさす。


ハンゲショウ  
ハンゲショウ(ドクダミ科)
Saururus chinensis
日本、中国、フィリピンなどの低湿地に群生する多年草。日本には、ドクダミ科に属する植物が、ドクダミと本種の2種だけある(その他の種は北アメリカに分布)。茎や葉に独特の臭気がある。夏には、茎の上部につく葉が、表面だけ白色になる。薬用部位は、全草で、民間薬的に、水腫、解毒、脚気、利尿に用いられる。漢方薬には配合されない。属名のサウルルスは「トカゲ」と「尾」を意味し、細長い花穂に由来する。


ヒヨス(ナス科) 有毒 
Hyoscyamus niger
 
ヒヨス
ヨーロッパ〜シベリア、ヒマラヤ、中国にかけて広く分布する1年生あるいは2年生草本。全草に密に腺毛がはえ、高さは約1m。日本に自生しないが、製薬原料として栽培される。全草にスコポラミンやヒヨスチアミンなど(有毒成分)を含む。製薬原料となるが、民間での利用は不可能。同様の成分は、チョウセンアサガオやハシリドコロにも含有される。


ベニバナ  
ベニバナ(キク科)
Carthamus tinctorius
地中海地域原産とされる1年生草本。草丈は約1m。6月ごろ鮮やかな黄色の管状頭花をつけるが、次第にその花の色は紅色に変化する。薬用部位は、赤くなった花(管状花)で、紅花(コウカ)と呼び、血流改善、通経薬として、漢方薬の折衝飲や通導散などに配合される。赤色色素はカーサミンと呼ばれる成分。染料としても重要で、京紅などの原料。また、種子からとられるサフラワーオイルは食用油として利用される。


コウホネ(スイレン科)
Nuphar japonicum
 
コウホネ
日本、朝鮮半島原産で、浅い池や沼に生育する多年生水草。コウホネの名は、白色の細長い根茎が骨のように見えることから、「河骨」の意味でつけられた。薬用部位は根茎で、川骨(センコツ)と呼び、解熱鎮痛消炎薬とみなされる漢方薬や婦人用薬に配合される。成分はヌファリジンと呼ばれるアルカロイドを含む。民間薬としても古くから知られており、月経不順などで気分がすぐれない時に煎じて服用された。


2010年7月18日掲載




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