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医薬品化学研究室

教授 田中 麗子 (薬学博士)

担当科目 医薬品化学1(4年)、医薬品化学2(4年)、
生薬・天然物化学特論(大学院)、
基礎有機化学実習(1年)
所属学会 日本薬学会、日本生薬学会、がん予防学会
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准教授 山田 剛司 (博士(薬学))

担当科目 化学・化学演習(1年)、有機スペクトル解析学(2年)、
医薬品化学1(4年)、生薬・天然物化学特論(大学院)、
基礎有機化学実習(1年)
所属学会 日本薬学会
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助教 菊地 崇(博士 (工学))

担当科目 基礎有機化学実習(1年)
所属学会 日本薬学会、日本生薬学会
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配属学生

【大学院生】   0名
【学部学生】   6年次生:14名、5年次生:14名、4年次生:1名

 

研究テーマ

天然からの新規生理活性物質の探索及びそれらをシーズとした機能性分子の開発

研究概要

高齢化社会の進展を受け医療に頼らず病気の予防や健康な日常生活を営むことが急務であります。そのような背景から当研究室ではエリンギ、タンポポ、ミカン、カボチャ等の野菜や果実、キノコに含まれる主に新規化合物の癌予防、抗酸化、美白作用、ひいては中性脂肪含量に与える影響について調べています。また、ブラジル原産の大木アンデローバの花油、種子、果実油の新規リモノイドの絶対構造について研究しています。また、抗がん剤のシーズを開発する目的で海藻、軟体動物、棘皮動物、甲殻類など海洋生物から分離した真菌の産生する新規細胞増殖阻害物質の探索に取り組んでおり、新たに見出された化合物について各種スペクトル解析により構造を決定し、さらに培養がん細胞を用いた生理活性試験を行っています。

キーワード

アンデローバ、エリンギ、リモノイド、ステロイド、癌予防、NO産生抑制、美白、NMR、海洋天然物、構造決定、細胞増殖阻害、真菌

ブラジル産植物アンデローバ (Carapa guianensis)の種子から多くの新規リモノイドを単離し構造を解明しました。これらのうち、Carapanolides N (1), O (2), P (3), Q (4)は6, 11, 12位に官能基を持つ新規リモノイドです。また、Guianolides A (5) およびB (6) はphragmalinのC−11位と側鎖C−21位が結合した9環性構造の新規骨格を持つリモノイドでありました。これらの相対構造はNOESY スペクトルにより決定しました。なお、化合物5の単結晶X線結晶解析においてCHCl3を結晶溶媒として有していたため、5の絶対構造を以下のように確定することが出来ました。

新規リモノイド 7〜10はgedunin, mexicanolide, phragmalin骨格を有し、それぞれの構造は各種NMRスペクトルにより決定しました。

また、ヒト肝癌細胞HepG2細胞における中性脂肪 (TG)含量に与える影響を検討した結果、既知化合物であるGedunin および7-Deacetoxy-7-hydroxygeduninに顕著な活性が見られました。

(2)エリンギ子実体に関する研究

ヒラタケ科 (Pleurotaceae) 食用キノコであるエリンギ (Pleurotus eryngii) 子実体について探索研究を行った結果、eringiacetal Aを単離し、構造を決定しました。eringiacetal Aは、ステロイド骨格のB環にかご型構造を有しており、これまでに例がないユニークな構造の化合物でした。

新規9(11)-seco-ergostane型ステロイドについては、優れたNO産生抑制活性を明らかにしました。

   

(3)タンポポのトリテルペンに関する研究

キク科 (Compositae) セイヨウタンポポ (Taraxacum officinale) の根部から8種の化合物を単離しました。それらのうち、新規(17S)-17,18-seco-lupane型トリテルペンは、分子中に9員環を有する化合物であることを各種NMR、X線結晶解析により明らかにしました。

新規四環性トリテルペンはNOESYスペクトルを駆使して3β-acetoxyeupha-7,24-dien-6-one と決定しました。

 

    

(4)ムラサキウニ由来真菌の産生する新規decalin誘導体に関する研究

棘皮動物ムラサキウニより細胞毒性物質産生菌として分離した真菌 Alternaria sp.の代謝産物について検討を行い、これまで2種の新規細胞毒性物質1及び2を単離し、各種スペクトル解析により、それらの化学構造を明らかにしている。現在、これらの類縁体の探索及びCDスペクトルを用いた絶対構造の解析を行っています。

CG-1 Br

(5)海水魚由来真菌Aspergillus fumigatusの代謝物に関する研究

海水魚ボラ由来真菌Aspergillus fumigatusの代謝産物から既知物質pseurotin A (1) の立体異性体pseurotin A1 (2)及びA2 (3)を新たに単離した。これらの化合物を用いて、CDスペクトルのコットン効果と不斉中心の相関を解析しています。



(6)カイメン由来真菌の産生する新規細胞毒性物質の絶対構造に関する研究

クロイソカイメン由来真菌Trichoderma harzianumの代謝産物について検討を行い、既知物質1及び2に加え、強い細胞増殖阻害活性を示す、新規tandyukisin類縁体3及び4を単離した。機能性分子の開発研究の一環として、これらの半合成による類縁体を作製し、構造活性相関を検討しています。


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